第4話 そんな敵側の事情とスペック

基本、奴らは彼らと同じ力を使い、世界を裏側から支配しようとしている。その首領、狂気の科学者…えーっと、何て名前だっけ?「異次元王じゃなかったか?」「いや、俺が聞いたのだと、全世界を統べる神の末裔だって聞いたけどな?」…とにかく、そういった奴の元、大幹部6人「あれ?それって日本支部の人数か?」「総括本部の幹部の数じゃなかったかな?」「あ、それ、超幹部だって話だぞ?」「あれ?この間、別の寮の奴が一人倒したとか、言ってなかったか?」「あ、それデマ、吹いてただけだってさ。」「なーんだ。」…とにかく、怪人達を操って、世界征服の為に、日夜、彼方此方で悪だくみに汗を流しているのである。「アルバイト先の店長が悪の怪人だった時にはびっくりしたなぁ。」


基本、彼らの全貌は明らかになっていない。とりあえず、路上生活者や、派遣切りに合った労働者、ニートを続けている若者など、行き場のない人たちを集め、職業訓練と、戦闘訓練を施し、彼方此方の企業に就職斡旋を行う。そうやって就職した人達が得た給料の5分程度、訓練費として一定期間、収める事と、戦闘員としての働きを義務化している以外、判明している事は無い。その斡旋する職場もブラック企業は避けられ、極めてクリーンな会社が選ばれることが多い。また、職場になじめない場合や、不慮の事故での怪我、病気などでのやむを得ない退職など、一度、世話をした者の支援も手厚く、その就職率はほぼ100%といわれている。勿論、身に付けた技術は全てどの一流企業でも即戦力として雇われても問題ないほど、高い物である。「なぁ、悪の組織なんかやめて、真面目な人材派遣業した方が儲かるんじゃないか?俺、卒業したらここで世話になりたい。世の中、世知辛いもん。」


基本、彼らの目的は、言わずもがな、世界征服である。『この争いが絶えない世の中に、統一の意思を掲げ、同じ人種同士、戦う事のない、平和な世の中を実現する為には、それしかない。この世を征服し、核、生物兵器、地雷などの大量破壊兵器を消し去る。』と、いう、身勝手な正義を振りかざし、日夜、紛争地帯で戦争を止めようとしない黒幕や、テロリズムを行う人たちの自由意志を挫き、その努力を無に帰すという悪逆非道を繰り広げているのある。「俺ら、何時もあいつらの悪事がある程度進行してからじゃないと、止めに行かないもんなぁ。」


正義と悪の戦い、それは人が人である限り、決して終わりを見せる事は無い。


「そういや、卒業した先輩たちってどうなってんの?」

「仕事が忙しくって、悪と戦うどころの騒ぎじゃないってさ。」

「日本ってブラック企業が多いよね~。先輩たちの背中見てるとああは成りたくないって思うもん。」

「社畜精神が身に染みてるよなぁ。」


だからこそ、戦いは学生諸君に頑張ってもらわねばならないのである。

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