第3話 そんな超越者達のスペックと事情

基本、彼らには通常の兵器は全くと言って良いほど、効果がない。たとえ、核爆弾の爆心地に居ようが、外宇宙に放り出され様が、ブラックホールに飲み込まれて、ホワイトホールから出て来ようが、次元を両断しかねない災害に合おうが、彼らの持つ同種の力以外では全くの無傷で耐える事が出来る。「まぁ、死ぬかと思ったぐらいは言うと思うけど。」


基本、彼らの攻撃力はその気になれば、一撃で日本列島を両断できるほどである。ご都合主義といわれようが、戦闘時は特殊な結界を張り、被害を外に漏らさない様にしているが、それなしで暴れまわれば、この寮にいる人数でも、北半球を壊滅させるのは訳がないほどの戦闘力を誇る。まぁ、そうなれば、同種の力を持つ仲間が止めに入るので、そうなる可能性はかなり低いが…。「でもさ、それやると、ゲームもできなくなるじゃん。課金が全部パーになるのは、ちょっとなぁ。」


基本、彼らには生活能力がない。なんていったって、学生なのだ。読者の皆さんも明日から、家事全般を一人でやれ、といわれたら、どうなるだろう?やっている人もいるだろうが、『えー、めんどくさい』となる事、請け合いである。それに、超常の能力を持っていても、美味しい料理は出来ないし、敵を倒す力で、アルバイトもできない。力で脅しても、限りある資源になってしまうので、世界征服とか、めんどくさいのである。「だってさ、其処ら辺は敵さんも一緒みたいだから、だから、影でこそこそ戦ってるんだよな。嘘か本当か知らないけど、彼奴ら、道路工事とかの仕事で地道に資金集めしてるっていうし。」


正義の味方とはいえ、学生なんて、そんな物である。

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