第13話 ヤゴ
・・・で、翌日、米田さんの祖父の栄林のおじいちゃんんから、
ヤゴをもらってきた。
親切に、水槽、餌、羽化の時の棒など、用意してくれた。
「共食いのおそれがある」と、もらったのは一匹だけ・・・
今度は、ギンヤンマのヤゴのようだ(多分)
「ここにいる間に、成虫になるな」
そう思い育てる事にした。
ここまでの大きさになると、メダカやオタマジャクシを食すようになる。
かなり、目つきがいかつい・・・
餌は、大量にもらった
栄林のおじいちゃんは、「足りなくなったらおいで」
そう言っていたが・・・
子供の頃から、不思議だったが、どこから調達してくるのだろう?
訊いてみたら、「家の裏に池がある」とのことだ・・・
トンボの本ももらった。
そこには、ヤゴの飼い方がある。
成虫はとても飼えない
小学生の頃、クラスでヤゴを飼っていたが、
ヤゴがトンボの幼虫であることを、知らない生徒もいた
で、水槽の中のヤゴを除いた見たが、早くも餌を食べていた。
おいしそうに、メダカを食べている・・・
今、メダカは貴重だが、この辺りでは、たくさんいるらしい
かなり大きな学校だな・・・
「佐田くん、ヤゴどう?」
米田さんが、訪ねてきた
黙って水槽をさす。
「あっ、美味しそうに食べてるね」
米田さんは、にこやかだった
普通、女の子は「メダカがかわいそう」と思うのだが、
もう「ヤゴも生きるために懸命だ」ということが、理解できるのか?
もう、高校卒業したものな。
それとも、慣れているのか?
「ねえ、ちろちゃんとこ行かない?」
「吉崎神社に?」
「うん」
「でも、迷惑じゃ」
「遠慮する仲じゃないでしょ」
「確かに」
そう言って出かける事にした・・・
当たり前だが、鳥居はでかい・・・
そこで、ちろちゃんが手をふっているのが見えた
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