第12話 明日また・・・
米田さんとは、途中で別れた。
年頃の孫はさすがに心配なのか、米田さんのおじいさんが迎えに来てた。
米田さんは、おじいさんにべったりしている。
年頃になると、反抗期になるものだが、その様子はないようだ・・・
途中で、米田さんのおじいさんに呼びとめられる。
「おーい。しんちゃん」
「はい。栄林さん」
もう僕も高校を卒業した。
ここは、苗字で呼び、敬語を使うのが礼儀だろう
「じいちゃんでいいよ。昔みたいに」
「でも、それではさすがに・・・」
「いいんじゃよ。まおえちゃんの大事なお友達じゃ」
米田さんは、笑って頷いた。
お言葉に甘えよう。
「何?じいちゃん」
「そうでなくては。いいものやるから、明日取りに来なさい。
「まさか、ヤゴ?」
「ピンポーン」
ヤゴは、飼うのが難しい・・・
子供の頃は、よくもらった
でも、1匹も羽化させられずに、天国へと送ってしまった
もし、いつか天国に行った時は、謝ろう
許してくれないと思うが・・・
「大丈夫じやよ」
何か大丈夫なのかわからんが、もらえるものはもらおう
「わかったよ。じゃあ、明日行くからね」
「まっとるからの」
そう言って別れた
今思えば、昔もらったヤゴは、オニヤンマのヤゴだったような気がする
難易度が高いわけだ
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