第11話 お掃除タイム

で、掃除することになったのだが・・・


「まほえちゃんは、ここ(社務所)をお願いね」

「OKちろちゃん」

米田さんは、快く承諾したと思う。多分・・・


「私は、本堂をやるから」

「ちろちゃん、僕は?」

「庭全部」

「冗談でしょ?」

「本気」

覚悟するしかなさそうだが・・・


「1人で、広い庭を掃除させるんだね。

見返りにアイテムはいただけるんだよね?」

「もちろん」

「何?」

「私のキス」

「遠慮しておく」

こうして、広い境内を掃除することになったのだが、

その中には、ここまでの階段も含まれる・・・


まっ、今の時期は落ち葉も少ないし、すぐに終わるだろう

甘かった・・・


むちゃくちゃ、時間がかかった


おまけに買いだしとかさせられた

完全なパシリだな・・・


それでも、夕方には終わったが、

米田さんとちろちゃんは、ふたりでお茶してた


吉崎神社の八百万の神様・・・

か弱い僕に、お導きを


「仕方ない、手伝ってあげる」

米田さんか、力を貸してくれた。

「佐田くん、ほうき貸して」

「うん、どうするの?」

「しまってくる」

「それだけ?」

「うん」

にこやかに、答える


♪ゆうやけこやけで、日が暮れて~


というわけで、僕と米田さんは、それぞれの祖父母の家に帰ることになる


「じゃあ、ちろちゃん、また」

「うん、また来てね」

さすがに、疲れたが、心地よい疲れだ(と言う事にしておこう)


帰り際にちろちゃんが来て、耳元で、

「今日はありがとう。嬉しかったよ」

そうささやいてくれたのは、いい気分だった・・・


でも、本堂の掃除は、境内よりも大変だと、今になって知った。

気を使ってくれたんだな・・・


ちなみに、ちろは本名らしい・・・

お母さんが、チロルチョコが好きだったから、名付けたようだ・・・


なんのこっちゃ

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