第8話 神社へ

翌朝、目が覚めた。

米田さんと、米田さんの祖父母はすでに帰宅したいた。


「よく寝てたね」

ばあちゃんが言う。

「まほえちゃん、残念がってたぞ」

じいちゃんが言う。

(嘘だな・・・)


朝は昨日の残り物が全くなかったので、ばあちゃんが作れくれた。


「しんちゃん、今日はどうする」

「久しぶりだから、この辺りを、散歩してみるよ」

「気をつけてな」

「うん」

じいちゃんと会話をして、散歩に出かけることにした。


そして、出てみて思ったのだが・・・

昨日が気がつかなかったが、都市開発が進んでいて、

かなり生活は便利になっていた。


地元の人にとっては、便利と思うが、

たまに遊びに来る者としては、自然が失われているのが、寂しかった・・・


僕は歳とったら、自然が豊かなところで、

動物や鳥たちに囲まれて、静かに余生を暮らしたいと願っているが、

ここでは、無理だな・・・


しばらくすると、米田さんを見かけた。

彼女も、同じことを考えていたようだ。


「佐田くんも、散布?」

「うん、米田さんも・・・」

どちらかともなく会話する。


「佐田くん、昨日はごめんね。そして、ありがとう」

「何が・・・」

「いろいろとね」

何だか照れくさいが、でも、不思議な気持ちだった・・・


(そういえば、米田さんとは、殆ど会話がなかったな。

もっとも、女子とは会話が少なかったが・・・)

高校時代を思い出した。


「ねえ、この近くの神社、覚えてる?」

米田さんが、訊いてきた。

「ああ、名前は忘れたけど、よく遊んだ思い出があるよ。」

「行ってみようか?」

「うん、残ってればいいね」

「残っているわよ。絶対に・・・」

そして、米田さんと、その神社へ向かった。


都市開発はされているが、結構大きい鳥居があったので、

すぐにわかるだろう。


そう思い、神社へ向かった・・・


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