第6話「森住 龍一」
森住 龍一。
自分の知る限り、小学校の頃から既にとんでもない悪で傍目から見て孤立していた。
何しろ小学校高学年の時には既にファイトクラブの様な事まで仕切ってたからだ。
他にも色々と悪事がある。
中学校になっても変わらずワルをやっている。
具体的に言うには気に入らない生徒を教室で平然とボコッたりとかは。
知らないところで不良漫画の悪役不良みたいな事をしているんだろう。
傍には因縁の相手――鎌田 洋太もいた。
口よりも先に手が出るタイプの典型例で一度ボコボコにされて病院送りにされた事がある。
高校生になった後、この二人や取り巻き連中がどうなったかは知らないが前世当時の社会情勢を考えれば普通に生活できていれば奇跡のレベルだ。
て言うかしていたら出向いて殺したくなる。
「調子に乗ってるねぇ・・・・・・別にそんなつもりはなかったんだけどねぇ」
「そう言う態度が調子に乗ってるんだよ」
「変わらないね君は」
そして胸倉を掴んできた。
おおーこわい。
また殴られるのかな俺。
「どうするんだい? トイレに引き摺り込んで袋叩き? この場で公開処刑か? 親からは君達の様な連中に関わるなとか注意するなとか言われてるし自分もそうしたいんだけどね。ただ平穏に暮らしたいだけなんだ。皆もそうだ。分かるだろ?」
「はあ? 何言ってるんだお前?」
(ああやっぱりか)
俺の言いたい事は高尚過ぎて理解出来ないらしい。
「別に君達が何してようが関係ない。正義の味方気取るつもりもない。俺に何かさえしなければチクるつもりもなにもないって事さ」
「お前随分と偉くなったな」
そう言って一発ぶん殴られた。
ああ、ダメだコイツ。
正論説いても無意味だ。
今度は保健室に運ばれてまた病院送り。
そして教師に洗いざらいぶちまけた。
後で知ったが全校集会になり、こっぴどく叱られたようだ。
だがこの程度で不良辞めるような連中ではないし頭数揃えて仕返しに来るだろう。
てか学校も国家権力頼れよ。そうすればイジメの半数以上は撲滅できる。
それにしても何となく思っていたが結局こうなるのかなと俺は思った。
もう警察に相談するか。
教育委員会とかマスコミとかにもぶちまけようか。
親にも相談しようか。
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