第14話 会いに行っても良いですか?

 抱きしめられたあの場面を思い出して恥ずかしくなる。

 勝也先生の温かい抱きしめてくれたあの感覚を思い出していた。

 

 ちりこは勝也に今のちりこたちの事情を手短に話した。


 ゴロゴロと雷が鳴っている。


 時々ピシャッと稲光が光ってびっくりする。


 どしゃ降りの雨のなかひときわ大きく雷が鳴った。


「キャアッ」


 思わず叫んでしまった。


「大丈夫ですか?」

「大丈夫です。ごめんなさい。臆病で」

 しばらく勝也先生が押し黙って一瞬息を吸った感じだった。


「あなたに直接会いたい」

「えっ?」


「あなたを抱きしめに行ってもいいですか?」

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