第2話 授業で―

「―――で、近畿では奈良とかで朝から収穫した野菜をその日の内に大阪に出荷して売るわけやな。これが近郊農業というやつです。」


1時間目は社会。

真面目な私はちゃんとノートに写しているんですよね。

でも、昨日の告白で昨日はなかなか寝られなかったから物凄く眠たいんであります。

次の授業はーと、家庭科だ。しかも2時間連続で。


―今日の時間割――


1 社会

2 家庭科

3 家庭科

4 美術

5 数学

6 英語

 


ひとつ言わせて頂こう。


なんで家庭科2時間やって次は美術なの!?

学校とは一種の監獄です..


「――古川?―――古川?」


いつのまにか当てられていたみたい。


「ひゃい!?」

自分で言うのはなんだが、間抜けな返事をしてしまった。


教室内では

「川口さんのことかなー」

「贅沢な悩みやなー」


小声で話してる奴も。


「近畿の工業地帯の名前答え――」


「阪神工業地帯です」


良かった。答えられた。


「はっ、はいそうですね。(汗)」


先生は私はちゃんと聞いていたっと勘違いしている様だ。

その方が良いけど。






次の家庭科では、裁縫の実習で一針縫うたびに一回づつ指に針を刺してしまい、美術では盛大に絵の具を制服に着けてしまったことを付け足しておこう。

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