第3話 武闘派
腹に蹴りを食らって目の前が真っ赤になる
耳鳴りがキイィンとした
血の気が頭から引く
しかし、息は出来た
緩めるな構えを
早く目の前が見えるようになってくれ
さて視界が元通りになる
と同時に俺は地面にねじ伏せられる
俺の腕を極める気だ
しばらくそのまま格闘する
何度も頭に拳を食らう
一瞬の隙に俺は相手の腹を蹴り体勢を立て直す
警察がやって来て戦闘は中断
俺と相手は闇に消え去る
口の中が切れていることに気付く
鉄のような味とは言ったものだ
頭を撫でられている
愛する貴女から
俺は今横になっている
疲労がとてつもなく感じられる
眠りたいのに眠れない
朝まで待て
今はじっとしろ
気付けば愛する人が隣で寝息を立てている
そっとその顔を撫でてやる
俺は頭の痛みに耐えながら窓の外を見る
世界がこんなにも明るいのにここは暗い
そうか
しばらくは眠る貴女を見つめてまた世界が闇になるのを待つ
世界は鈍いオレンジ色となりそろそろ俺を戦場へとかり出す
眠る愛する貴女を置いて
また会おう
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます