第5話

「それは出来ないね。でもね、マリ。見ててごらん。あんたがやってきたことの結果、あいつらがやってきたことの結果がもう分かる頃だ。」


「あんたはここに住むがいいよ。」

と言い残すと老婆は消えてしまいました。


目の前には小さな家。

ドアを開けると温かい食事がテーブルに並んでいました。


こんなにほっとしたのはいつ振りでしょう。

マリは温かい食事を食べ、フカフカのベッドで眠りました。



その頃、仕立て屋には大勢のお客が押し掛けていました。

「おい、あんたの所の服を着たら肌がかぶれたぞ。」

「すぐに破けるんだけど。」


それはお姉さんが、素敵な生地に見せかけて作らせた偽物の生地で作った服でした。


仕立て屋は間もなく潰れてしまいました。

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