エベレスト征服記念日

 拝啓、猫先生

 ご無沙汰しております。お元気でいらっしゃいますか。

 連休明けにはじまった梅雨、その中休み。気温は高く、すっかり夏の気候です。このまま夏に入るわけもなく、また雨が降れば肌寒くなるでしょうから、体調管理が大変です。

 多くの大人たちは、コロナ禍に慣れてしまい、危機感が薄れています。

 ですが、次々と現れる変異株の驚異は止まってはくれません。

 驚異に対抗するべく、ワクチン摂取がはじまりました。

 医療従事者のつぎに高齢者、そして高齢者以外へと進んでいきます。

 重症化しやすい高齢者の感染数を減らすことで、少しでも医療現場の負担を軽減するためです。

 変異株は、年令に関係なく感染しやすく、重症化しやすい傾向があります。

 なのに高齢者から摂取するのはどうなのだ、という意見もあるようです。

 歳を取ると、どこかしら体が弱ってくるものです。

 年代別の健康状態の割合をみると、三十代以下は非常に健康と答える割合が高く、中高年から割合が低くなっています。

 持病がある年代は六十代以上が圧倒的に高くなっています。

 既往症がある人のほうが、健康な人と比べて病気になりやすいですので、高齢者からワクチン摂取をしていくのは統計学的にも理にかなっているでしょう。

 それに、余って無駄にしないよう打てる人へ打っています。

 人のすることですから失敗もすれば過ちもありますけれども、何事も起きずにみんなが以前のような日常がおくれる日が、一日でも早く訪れますよう願っています。

 個人的に思うのは、猫先生やみなさんの摂取はいつになるのでしょうか。

 また、別の動物由来感染症が世の中に蔓延するかもしれません。

 先のことは誰にもわかりませんが、ウイルスによる世の混乱はなくなってほしいものです。

 またお目にかかれるときを楽しみにしております。

 皆様のご健康が守られますよう心よりお祈り申し上げます。

                        敬具

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