第2話 second
「はぁー。美味しかった。ごちそうさま」
榛名は手を合わせながら言った
俺は綺麗に何も残っていない食器を下げながらほっとしていた
「さて、お腹もいっぱいになったし風呂にでも入るかな。マサー?お風呂沸かしてー」
まるで自分の家にいるかのように榛名は言った
「絶対そうなると思ってたからもう沸いてるよ。さっさと入ってこい」
晩御飯を出すときに自動湯沸かしボタンを押しておいたのだ
大抵いつもメシを食ったら風呂に入るのは分かっていた
「さっすが!じゃあ入ってこよっと。マサは?一緒に入る?」
得意のイタズラ顔でおちょくってくる。俺の返答なんて最初から分かっているくせに
「入らねーよバカが。黙ってさっさと入ってこい」
つまんな。と言って榛名はお風呂場に消えていった
風呂場から水が流れる音が聞こえる
荒いものを終え、目の前に飾ってあるウイスキーを手に取りそれをロックで舐める
タバコに火をつけ上にむかって吐き出した
なにをかんんがえてるのか。あいつの頭のなかは未だに分からない。
いや、きっといくら考えたところでこの先分かることなど一生ないのだろう。
そう思いながらウイスキーに口をつける
シャワーの音が聞こえる。それを聞いていると得たいのしれない感情がふつふつと込み上げてくるのが自分でも分かる
その得たいのしれないモノから逃げるように世良は残りのウイスキーを飲み干した
「あー気持ちよかった。マサも入ってきたら?」
どこから見つけてきたのか俺の服を着て頭を拭きながら榛名が言った
人の家の服のある場所まで把握済み。ということか
俺の考えをよんだのか自信満々にと言う
「どこに何があるかなんて全部分かってますー。あたしを誰だとおもってんの?
」
「はいはい。そうでしたね。好きにしてくれ。まぁ言われなくても好きにしてると思ってるけどね」
世良は笑いながらそう言うと、風呂場に消えていった
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