だれか……(詩)


 季節は過ぎ去り、哀しみも増していく。夕暮れを見るたびに涙を流す。そんな夢想をする。一人部屋の中で考え事をしていた。いったい何が正しくて何が正しくないのか。


 夢に思いをはせる

 消えていく夕闇が僕を急き立てる

 一秒たったらもう死んでいる

 夏の虫

 蝉時雨


 悲しい思いを抱えながら僕はまた歩きだす。路上に猫がいてそれがなんだか嫌だった。


 消えていけ


 そんな思いを抱えながら今日も歩いている。仕事って? まぁどうでもいいや。人生って、一人の女のために?

 一人夢想ふけるのはそれが俺だからで、人生はおそらく長いわけで、そしてきっと悲しいことの連続なわけで

 いま嘘をついた

 本当は全部嘘。

 かけらもない。

 真実は闇の中。

 病的?

 いいや、

 正気さ


 二人だけで過ごしたいと思ってた。それ以外に道は考えられない。俺はきっと空を眺めて死んでいる。

 古い病。もう今となってはL……。

 ね。

 悲しいでしょう?

 そんな空の様子を眺めるたびに僕は何かしなければと思い、考えに耽る。消えていけ、すべての思いよ。

 夏の太陽は君を見ているだろう。夢の世界で二人で踊ろう。人生は楽観さ。僕の思い。

 自身さえ失せて、消え失せて、人が怖い病気で。

 こんな無様な僕を許しておくれ。

 だって太陽は陰だから。

 月は凸だから。

 そんなこと思って、町眺めて、それで立ちっぱなしで、踊ろうよ。

 二人でさ、

 だって太陽は永遠に輝くとこの日誓ったから、だから僕はこうしていられるんだ。

 夢って素敵ね

 ええそうね

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