第3話:ここはどこか?

「え?え?」


青ざめたあたしは思わず後ずさりをする。けどこの人たちがあたしを殺しに来たいうことはすぐに分かった。

そう思った瞬間、あたしは逆の方へと逃げた。



『幸福ノ世カイへ暮ラそうヨオオォぉぉォオオ!!!!』



目が赤く光った黒い影たちはすぐにあたしが逃げたほうへと向かった。

何?どうゆうこと?何が起きてるの?何で何で⁉

訳も分からず目から涙がたまり恐怖心が増していくばかりで頭が追いつかない状態だった。どうしようどうしよう…このままだと追いつかれる!



「っ!そうだ!」


賭けだったがあたしは建物の角を利用して近くにあった教室に入った。

入っただけでは見つかると思い教卓の下に隠れた。






お願い、ここに来ないで!


そう必死に祈り続けた。






だが、黒い影たちの声が聞こえておらず静かだった。もしかして撒けた?そう思い一応廊下を確認するといないようだ。何とか逃げ切ったようだ。


それにしても…


勢いあまってこの教室に入ったけど、辺りを見渡すと階段の踊り場で見て思い、どう考えても昭和にある学校の風景に似ていた。

木の机に椅子、木の床、現代にない昭和のテレビに窓の外には草原が広がっていた。どうやらこの教室は1階にあるようだ。

席はちょうど14席しかなくここは生徒の少ない学校だったのだろうか?ところどころ床板が剥がれていていかにも踏み外しそう…


時計は4時44分の針を刺しており壊れているのか、動かないようだ。

黒板には日付と日直が書かれておりその下には男女の苗字があり「三船」「淡谷」と書かれてる。

でも、あたしはびっくりしたのは日直のことではなく日付だった。


「12月6日金曜日?」


おかしい、今日の日付は11月4日のはず…さらに黒板の上に飾っている表彰状らしきものに左のところに書かれているのは


「昭和35年10月25日」だった。


「昭和…35年?」


さらに教卓の上には日直日誌と思われるファイルがありめくってみると日付は「昭和35年12月6日」と書かれていた。


「ちょっと待って…計算が間違っていなかったら昭和35年…64年前?てことはあたし、タイムスリップしたってこと?」


いや、それだと鏡に映っていた自分に引きずり込まれるのはおかしい。そういえばネット掲示板で黒神陀の術や事故、ある特定なものを実行するとタイムスリップする。そんなことが書かれていたっけ…

ということは…ここの空間は生と死の狭間の世界だと考える。しかもあたしの場合、魂だけじゃなく生身でいること。


「ここに長居すると危険かもしれない可能性が大きくなる…よね?」


我ながら頭が働いたと思う。普段はあんまり考えたことがなかったから不思議な感じだ。



そう思ったその時


ガラッとドアが開き振り向いた。




そこには同い年だと思われる少女がそこに立っていた。







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