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携帯端末の普及率は、ここ数年でほぼ垂直的な伸びを見せている。その要因は、端末のコストが大幅に下がったからだろう。アフリカのある国の政府では、国民全員に、手当たり次第に端末を支給した。食料よりも優先的に支給したのだから、全方位から非難を受けたのは言うまでもない。ギリギリの命しか持たないような人間が、端末を片手に死んでいく光景。最初こそ異様な光景として報道されていたが、もう珍しくなくなってきている。未だ問題とされ続けているのは変わらないが、もう蚊帳の外といったところだ。テスター段階の時点で、侵略者は南アメリカを除く世界中に侵攻していた。アジアは言うまでもない。侵攻に抗う人間は日本以外にも存在していた。そしてアフリカだ。前述したように、明日の命すらままならない人間が、その生命を使い果たして戦っていた。能力で不死を得た人間だけが、ひたすら戦い続けたのだ。【ナレッジ】さえも、これにはお手上げだった。

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