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戦いは世界中で起きていた。軍事大国ことアメリカでも、大迫力のハリウッド映画並みの大火力を行使して戦っていた。もちろん、軍事的な大火力ではない。日本での僕みたいな「プロトタイプ」が、あちらの国ではたくさんいた。無数、という言葉すら越えてしまうほど、途方もない数のベータテスターがいたのだ。それはヨーロッパでも同じだった。大量のテスターがいて、大量の敵を相手にしていた。しかし後から聞いた話によると、ヨーロッパには僕と同じ能力を持つ人間がいて、そいつはいつも戦闘の終盤になると、爆弾を具現化させて、敵を一掃していた、とのこと。「戦いを終わらせる」という意味合いで、アメリカの連中は「エンダー」と名づけた。南アメリカでは、そもそも敵が全く確認されなかった。テスター自体は存在していたが、戦う機会はあまりに少なく、力を持て余す人間は多かった。尤も、その時点では、敵がまだ進行していなかったというだけなのだが。

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