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敵は特殊な環境下にて、この世界の様子を窺っていて、侵略のチャンスを探っている。その場面を襲う、というのが最初の戦いだった。声は自らを【ナレッジ】と名乗り、どこからともなく現れた白い箱が、左手首に巻きついた。その頃には既に二つ目の能力を獲得していて、これは後々重要な力になってくる。妄想の具現化。僕がこれまで何度となく望んだ能力だ。いろいろと制約はあったけど、全く気にならなかった。とはいえ、まだそんな能力も威力が弱かった。だから【ナレッジ】とは対照的な黒い箱【パンドラ】が、僕に武器を支給したのだ。そうして敵地に乗り込む。敵地とは言っても、もとは跡形も無かった空間だ。次元と次元、世界と世界の狭間の空間。言葉足らずで申し訳ないが、そういう風にしか形容できない、異様な空間。そこで初の任務に臨んだのだ。結果を言えば勝利だった。初勝利にして大勝利。どういうわけか、敵は僕の攻撃に反応すらせずに消え去った。

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