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世界に危機が迫っている。その声がそう告げることから始まり、長々と現在の状況説明が続いた。かなり疲れたが、言いたいことはわかった。結局は最初に告げた内容そのものだ。よくわからないが世界が危ない。窓がひとりでに開いたのが、開花した能力の一つだと教えられ、じゃあ他にも能力が開花するのかと訊ねたら、それは今後の僕次第だと言われた。この時こそそう言われたが、事実、その後に幾つもの能力が開花することになるのだが、それは別の話。まだ先の話だ。能力が開花したのは現状でまだ僕一人らしかった。僕以外にアプリをダウンロードし、起動させた人間は無数にいても、そのすべてが声を聴き、力を得るわけではないと、「声」自身が説明した。そうして少しの質疑応答と、それに伴う説明を聞き終え、僕が考えたことというと。ただのゲームだ、ということだった。敵を倒すだけ。自分の思った通りに戦い、この世界を守る。まさしくゲームそのものだと。
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