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あれから一年半が経つのかと思うと、僕も随分と歳をとったなと感じる。大学生だけど、高校生に比べれば確実に老けた。高校二年生。新年を迎えて一月。進学校通いだったので、もう進路について考えさせられていた。大学に進学するのか、専門学校に通うのか、はたまた就職するのか。ほぼ均等に三分割されていたと思う。若干ながら大学進学を選ぶ人が多かったぐらいで。僕もその一人だった。大学に進学するなんていう漠然としたことを、僕はいつも考えようとしなかった。代わりにやってたのは妄想だ。小説を書くほどの文章力はないけれど、妄想は捗った。主役は僕自身だったり、他の人間だったり。男なら一度は考えたことがあるはずだ。「授業中にテロリスト」というシチュエーション。僕の場合、高校生になってもまだそれは続いていて、大学生になった今も、そんな発想がやってくる。「講義中にテロリスト」。その度に真っ先に教授を殺してくれと何度も願うのだ。
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