この主人公は、流行りの悪役令嬢もののような「本当は悪くない可哀想な悪役令嬢」や「悪役令嬢に成り切ろうとする心優しい転生者」などではありません。
本物の悪役で、罪滅ぼしのために二度目の世界で抗います。
このお話で一番面白いと思うところは、一度目の世界では気付かなかった真実に気付いたり、罪滅ぼしのために義妹を愛そうとするもなかなかそれができない主人公の葛藤が直に伝わってくることです。
童話を元にして執筆されているので、難解な文章ではなく、とても読みやすいです。さらに、読みやすいながらも繊細にストーリーが練られていて、先が読めない展開が続いていくため、時間を忘れて熱中して読んでしまいました!
まず、この作品を生んでいただいて、本当にありがとうございます。
まだ、カクヨムに登録していなかった頃、初めて触れた作品が
石狩なべさんの作品で、カクヨムに登録する一押しが
この作品だったと言っても全くもって過言ではありません。
ある事情で登録ができなかった頃のハートと星を押せない
もどかしさったらありませんでした。
話に戻りますが、この作品。構成、キャラクター、何もかも、凄まじくて
ただただ、圧巻の一言です。またまた、私個人の話なのですが、
少し鬱になりかけていた時期がありまして、負のループに溺れ、
何を考えても涙が溢れ出て止まらないような生活を送っていたときに、
支えになってくれた事。本当に感謝しています。
ありがとうございます。この作品が大好きです。
長文、自分語り、失礼しました。これからのご活躍も、
陰ながら応援させていただきます。
なんと言っていいか分からない程素晴らしいです。少しでも気になったら、是非読んでください。きっと後悔はしない筈です。それどころか夢中になります。
義妹のメニーを、心の底では嫌いながら表には出さないテリー。
そんなテリーが様々な人と出会いながら、成長していくような物語です(自己解釈ですが)。
初めは少し幼さが見えるテリーですが、物語が進んでくうちに沢山の考え方を身につけて自分らしく突き進んでいっているように思います。
心理描写や状況の描写が細かく、世界観に頭の先までどっぷりと浸かれます。
人間らしいヒロインのテリーが、自分の心の中を代弁してくれるような気すらします。
私はこの物語で、自分の私生活や考え方まで見直しました。かけ離れている環境の筈なのに、自分に重ねずにはいられません。
とても素敵な物語です。