第10.5話
「とりあえず、ここ押してみるね」
そういいながら、ラビリンスは自分の手元のブロックを一つ一つ押していく。
そんなに軽い物体でもないはずだが、ラビリンスは軽々と空間を広げることに成功した。
「するおくん、こっちはダメっぽい」
するとラビリンスは、手を肩口で上に広げてお手上げのポーズをとる。そうはいうものの特段、するおのように電流の衝撃を受けたわけではないようだ。
「いったいどうしたんだ、ラビィ」
まだ、電流の衝撃で立ち上がれないするおは、地面に膝をつけたままの姿勢で、ラビィに尋ねた。
「なんかねこっちの部屋は水浸しっていうか、海みたいな感じ、見渡す限り、水面が広がってるんだよお」
一体どういうつくりなのか、するおにはわからなかったが、水浸しで海みたいという言葉にするおはピンときた。
「そうか、海か。ナイスだよ、ラビィ! 状況はよくわからないけど、そっちに進むのは正解じゃないのは確かだ」
「えっ、そうなの? もしかしたら泳いで脱出するのかもと思ったけど……じゃあ、もう一つの行ってない方の壁に行く?」
ラビィはラビィから向かって右側の壁を指さした。
「いや、それも違う。出口への最短距離は、一度さっきの部屋に戻ることだ。そこから外を目指せるよ」
そういって、痛みに耐えながらするおは、元いた部屋に向かって歩き出した。
ラビィもそれを追ってついていく。
「いったいどういうことなの?」
「さっきの、漢字にすべて書かれていたってことさ」
「……あんなのもう覚えてないよぉ」
そうして、二人は元の部屋に戻った。
答えは次回で。
(すいません仕事の関係で、解決編、および次の問題作成が遅延しています)
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