第8話「第三の部屋 パックマンズルーム 」

「correct」

 が表示されると、壁面の10がまたしても目まぐるしく入れ替わった。

 そしてなにやら、ファミコンのドット絵のようになり、青い外側を囲む線が現れた。その内部に無数の点が現れて、黄色い○が画面中を走り回ってる。


 ◔・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「何これ……?」

 ふしぎそうにラビリンスは周囲を見回すが、彼女には何もピンとくるものはないようだ。

「ラビィ、わからないの?これはファミコンの昔のゲームで、パックマンっていうんだよ」

 そう画面に映し出されていたのは、パックマンのデモ画面である。

 するおも詳しいわけではなかったが、ゲームの存在は知っていた。


「知らないわよそんなの……ん、っなに?」

 ラビリンスの目の前の床から何やらせり出してくるものがあった。

 出てきたものは黄色い球体、それはラビリンスの腰の高さ位までもある。

 どうやらパックマンの模型のようだ。

 それが大きな口を開けて、二人の目の前に現れた。


 そして、壁面の画面に文字が現れる。

 まずは「パックマンの口に何らかのオブジェクトを入れなさい」という文章が画面に表示された。

「オブジェクト?」

 不思議がって、スルオが部屋を見渡すと、なるほどいつの間にかこの部屋は、あらゆる物体で埋め尽くされた。

 様々な形をした積み木とか、数字をかたどったプラスチックのいたとか、あらゆる動物のぬいぐるみやら、人物のフィギュア、さらには、3Dプリンターまで用意されている。

「つまりは場合によっては3Dプリンターで、物体を作り出してから、パックマンの口に放り込めということか……」


「あてずっぽうじゃ無理ってことね……」


そして、パックマンのデモだった画面が漢字だらけの場面に切り替わった。


露呈古城外囚人

刑務閣内患牢天

真実兄衝激大地

内定員動流海原

心拠占国債尊敬

因原領土交通省

    


「今度は漢字か……」

「ろてい、こじょう、がいしゅう? しゅうじん じんてん? てんち……よくわかんないね」

「ラビィ、なんで、外側から読んでいったの?うーん、たまに逆読みする奴があるのがヒントなのかなあ?」


 さてパックマンには何を放り込めばいいだろうか?

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