第6話「数字地獄の部屋 ノットデジタル」
「ちょっと、ほんとに地獄じゃない?」
落とされた先の部屋で開口一番、ラビリンスはそういった。
「そもそも誰のせいでこうなったと?」
”what ,what you say? I cant understand your speaking ha ha”
「な、なんだよ急に外国人ぶりやがって、しかも中学生英語じゃないか思い切り。発音がいいからってだませると思うなよ。そのうえに丁寧に鍵かっこまで欧米か!?」
「な、なによ。仕方ないじゃない。私地理とか苦手なんだから……それより何なのこの部屋……ちょっと周り見てよ」
今度の部屋は狭く畳二畳程度の広さしかない、そして四方すべてが黒い壁で覆われいた。ただ、さっきの部屋と違うのは完全に黒い壁ではなく、壁には無数の数字が羅列してあったのである。
010110101181
010110101181
010110101181
010110101191
010110101181
010110101181
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010110101191
010110101181
010110101181
「うわあ、これはちょっと、サイコだね。しかも1と0ばっかり……。二進法かなあ?」
「ね、こんなん地獄でしょ?数字地獄だよ……私、数学とか、数字とか大っ嫌いなのにぃ……」
地理がが苦手で、国語も苦手で、数学も苦手だったらいったい何が得意だったんだろう。僕の高校はそこまで偏差値低いわけでもないのになあと、するおは思ったけれどもちろん口にすることはなかった。
絶望するラビリンスを置いといて、するおは周囲を見回した。
すると床面には、数字がなく、代わりにまたしてもタッチパネルを見つけた。
今度は0から9までと、enterキーしかついていない。
さらに液晶部分の表示は
□□□□.□□
となっている。
「どうやら、今度は数字を入力するっぽいなあ。最後の点は小数点かな。小数点が出てくるパスワードとか聞いたことないけど……」
「もうとにかく今回はパス、数字見るだけでめまいしちゃうのに、四方が数字で囲まれるとかマジムリ……」
今回も何もラビィちゃんは何もしてくれてないと思ったが、まあ愚痴っても仕方ないので、するおは周囲に書かれた数字を調べることにした。
すると、数字は大体同じ順序で羅列されてることがわかった。
010110101181
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010110101181
010110101181
「確かに、めまいが起きそうだ……。基本的な順番は同じだけど、たまに8だったり9だったりすることが気になるなあ。8と9に規則性があるような気がするけど、ねえラビィ?どう思う」
「私に聞かないでよ……みたくないーーーーーっ!」
「もうやれやれ…‥‥」
「……あれなんか丸がついてるよ」
見たくないと言いながらも、しっかり壁を見ていたらしいラビリンスは一カ所を指さしていた。
010110101191
010110101181
010110101181
010110101181
010110101191
010110101181
010110101181
010110101181
010110101191
010110101181
010110101181
010110101181
010110①01191
010110101181
010110101181
010110101181
010110101191
010110101181
確かにそこには、まるで囲ってある①があった。
そこは壁の一番下にあたる部分で、この下はもう床である。
「ほかにはないかな?」
二人であたりを見回す。
「どうやら、この一個だけっぽいわね。あーぁ、もうほんとくらくらするんだけど。」
「じゃあ、まあこの①が間違いなく、問題の答えってことなんだろうけど、果たしてこれが小数点を含めた5ケタの数字になんてなるんだろうか?」
するおは頭脳をフル回転して思考する。
以下はするおの思考である。
8と9がヒントに違いない。
1と0は二進法だと思うんだよなあ。
まあそこはおいておいて、8と9だけを見ていくと
88898889888988898889っていうパターンで並んでる。
4個に1個、9になるんだよな。
でもそうとも限らないっぽい、たまに9になるべきパターンのところで、8になってたりする。
数えるか……
わかった、きっちり100回に1回。100回に1回は今までのパターンなら、8889ってなるべきところで、8888となる。
010110101181
010110101181
010110101181
010110101191
010110101181
010110101181
010110101181
010110101191
010110101181
点をつけた部分はパターンなら本当は8のはずなんだけど……。
100回に1回そうじゃないパターンが存在してるんだよなあ。
でもそれだと、もっとおかしい事がある。
もう一回さっきラビィが見つけた、〇のある壁を見てみよう。
010110101191
010110101181
010110101181
010110101181
010110101191
010110101181
010110101181
010110101181
010110101191
010110101181
010110101181
010110101181
010110①01191
010110101181
010110101181
010110101181
010110101191
010110101181
点をつけた9は、そのパターンで行くと、100個目だから、8じゃなければいけないのに……。
ここだけは9のままなんだよ。
まあでも結局、間の数字は10101101011なんだけど。
8,9が罠で、素直に2進法か……わからん。
なんだこれ、難しすぎないか?
本当に数字地獄なんだけど。
「一応聞くけど、ラビィ。何か思いつくことある」
長い思考につかれたので、するおは癒しを求めてラビィに答えを求めた。
「あれ、あたしなんか本当にわかっちゃったかも……」
□□□□.□□
に入る数字とは一体?
(スマホで見てる人本当にごめんなさい)
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