第2話「一日目」 上陸 砂浜にて
それから御旗、もとい〝ゼロ〟を含むプレイヤーたちは、それぞれが御付きの羊に連れられ、何隻かのモーターボートに押し込まれた。
せいぜい4、5人ずつだが、それぞれに一人ずつ色違いのベータ・シープがついているから、かなりぎちぎちだ。
タンカー船の外は日差しが強く、暗がりから引き出された彼らはしばらく目を瞬かせたり、下を向いたりしていた。
皆が皆、あまり余裕の在りそうな顔はしていない。それも当然だ。いよいよ、人生を賭けた一世一代のゲームが始まるのだから。
――ただ一人、〝ゼロ〟だけが顔を上げ、泡立つ水面を、なびく風を見つめていた。
彼には余裕と勝算があった。ショートスリープ。ついぞ日の目を見る事の無かったこの特性が、とうとう絶対的優位性となって、その存在を特別なものへと変える――はずなのだ。
いかに無感動な彼であろうとも、これでどうして昂らずにいられようか。
「では、ここからお好きな「
簡易的な船着き場のような場所にモーターボートは停まり、各プレイヤーはシープたちと共にそこへ降り立った。
あるのはどこまでも続くかのような白い砂浜と、原生林とでもいうべき、なんというか、底知れぬ薄暗さを秘める茂みだった。
その茂みの手前に、妙に飾り付けられた「門」のようなもの――いや、間違いなく門があった。
デカデカと『ようこそ!』なんて文字が掲げてある。テーマパークというよりは、安っぽいバラエティー番組のセットみたいだ。……なんというか、金だけはかかってるのがよくわかる。
門からは、とりあえず二車線ぐらいはありそうな道が森の中へ向けて拓かれている。
ただ森を切り拓いただけの、地肌丸出しの湿った土色は、今立っている真っ白な砂浜とはとても地続きとはおもえない。
それでも、道の両サイドには高いフェンスが建てられており、とりあえず歩けないことはないと思われた。
「お好きな、ってことはこのゲートをくぐらなくてもいいの?」
一緒に来た若い女――〝ゼロ〟と同じぐらいの年頃の、細身の女が問うた。
〝ゼロ〟が名乗る前に、〝レイア〟と名乗った派手な髪色の女だ。本名だとも言ってたが、明るいところでも見ても、やはり外人には見えない。目鼻立ちははっきりしている感じだが、ちゃんと日本人っぽい顔だ。
どうも、名乗った順番ごとのグループにまとめられて、運ばれてきたらしい。このグループは最後尾のグループだ。
おかげで、他のメンツもコードネームと顔は何とか一致した。
〝ソノダ〟とかいう強面のオヤジ。〝アヤト〟と名乗った金髪の美少女(こっちは明らかに日本人じゃないっぽい。なんつーか、根本的に人種が違う)。
その間に〝アアアア〟とか寒いこと言ってたメガネの女、コイツは観たところ20歳前後といった感じか。格好もパーカーだし、どこか不健康そうな感じだ。ダウナー系っつーの?
それと、コードネーム〝ゼロ〟の五人がこの船着場からスタートするようだ。
「はい。後ほど詳しく説明いたしますが、ここからは森の奥への道を進んで「最初のパーク」へ向かうか、それとも砂浜を進んで「海辺のパーク」へ行くかをそれぞれ選べます」
一人のベータ・シープが応える。
「うは、ゲームみたい。最初の分岐だァ」
フードの〝アアアア〟がへらっと笑う。しかし取り合うものはおらず、また細身の女、〝レイア〟が問うた。
「何が違うの?」
「大した違いはありません。どちらも最序盤の「パーク」なので、真夜のゲームに備えるための施設がそろっているだけです。ただ、どの町からスタートするかで、たどり着くゲーム会場が違ってきます。必然的に、対戦相手も変化するわけです」
「なるほどなぁ。カモにしてぇ相手とは同じ試合会場に行かなきゃならねぇし、避けたい相手がいるなら、事前に別の会場を選べばいい。ってぇことか」
〝ソノダ〟が、長い顎をさすりながらドスのきいた低い声を上げる。先ほどとは打って変わって妙に活き活きし始めた。
上背のある中年男は周りを威圧するように視線をめぐらす。
当然誰もが視線をそらした。他にいるのは若い女ばかりだし、〝ゼロ〟にしても、こんな粗暴な外見のオヤジと見つめ合う趣味は持ち合わせていない。
〝ソノダ〟は勝ち誇ったように鼻を鳴らした。まるで戦う前から勝敗が決まっているとでも思っているかのようだ。
内心で〝ゼロ〟は決意する。ゲームで戦う機会があったなら、真っ先にこの不遜なオヤジを負かしてやる、と。
しかし、今はおとなしくしているしかないだろう。ここはゲームで勝敗を決するべき場所だからだ。
「じゃ、あたしは浜辺の方かな。フェンスみたいのがあっても、森の中ってヤダし。虫とか居そうだし」
〝レイア〟が言う。
「もちろん、それでもかまいません」
声には出さず、〝ゼロ〟も賛同する。どこなのかもわからない場所なのだ。たかが虫などとも言っていられない。どんなヤバイ虫が居るかも知れたものではないのだから。
「では、――もしもそういう虫に刺されたら、もしくはそうでなくとも、何らかの場合で怪我などしてしまった場合、どうなりますの? 自分で処置しなければならないのか、それともカードの「特典」とやらでなくては、治療は受けられないのかしら?」
流れる金砂のような声で〝アヤト〟が言う。イントネーションは完璧だ。見た目は日本人っぽくないが、言葉にはおかしいところはない。ハーフとかなのだろうか?
とりあえず、その可憐な声色は耳にやさしく、〝ゼロ〟はいつまでも聞いていたい様な気分になった。
「ご心配なく。どのパークにも万全の医療施設が備えられておりますので、次のパークにさえたどり着けば、何の対価もなく治療は受けられます。また、道中であっても我々ベータは皆応急手当の心得がありますので、最低限の治療は可能です」
「さようですか」
ボリュームのある金髪を揺らして、〝アヤト〟は頷いた。インドア派の〝ゼロ〟も内心で安堵する。
つまり、こんな剥き出しの自然に放りこまれてはいるが、別に泥にまみれるようにしてサバイバルに挑む必要はないということだ。
少々不安に思っていたところなので助かった。誰もがほっと息をついたことだろう。
あとは出発するだけだろうか。
と、そこで、メガネの〝アアアア〟がアクビをした。
「そー、れは、いいんスけど、あたしは一回寝ときたいんスよね? ほら、変な時間に起こされてずっと船の中にいたでしょ? もう辛くって……チップを睡眠時間にするってどうやるんスか?」
確かに――と、〝ゼロ〟も思った。そういえば、肝心のチップの解説がいまだ不明瞭なままだった。
しかし、一方では後でもいいような気もした。彼には疲労はなかったし、むしろ高揚しすぎて焦れているぐらいなのだ。
「や、移動してからでいいんじゃないですかね」
控えめな〝ゼロ〟の言葉に、背の高い羊が深く首肯する。ぽわぽわの真っ赤なベータ・シープだ。あまり羊には見えない。
「ええ、全くです。詳しくは、パークについてからの方がよいでしょう。きちんと理解しておく必要がありますので、椅子ぐらいはある場所の方がよろしい」
「ですが、簡易的な解説ぐらいは良いのでは?」
しかしそこで赤いベータ・シープに白いベータ・シープが反論した。というか、コイツは〝ゼロ〟の御付きのベータである。なぜおまえはわざわざ邪魔をするのだ。
「皆様には1日毎に8時間分のチップが加算されていきます」
赤いヤツの方が気が合いそうだなと思っている〝ゼロ〟を他所に、白いベータ・シープは解説を始めてしまった。
〝ゼロ〟は赤いベータに視線を向けるが、当の赤いのは肩をすくめるばかり。
これでは〝ゼロ〟もおとなしく解説を聞くしかないようだ。せめて、不満そうに腕でも組んでおこう。抗議の意味が通じればいいのだが。
しかしこの羊ども、無駄に多くないだろうか? ゼロは改めて思う。ただのガイドに5人も必要だとは思えない。
しかも、あまり一枚岩という訳でもないらしい。こいつらにもいろいろあるのかもしれないが、そういうゴタゴタをゲーム内に持ち込まれるのは御免被りたいところだ。
「スタートと同時に、皆さんには今日の分のチップが与えられています。それを消費することで、その場で最大8時間分の睡眠をとることができます」
「そー? の場、でって? ……え? 一瞬でってことスか?」
「はい。その通りです。睡眠とはそもそも脳を休めるためのもの、我々はそれごく短時間で行うための技術を編み出したというわけです。つまりは脳機能のクリーニングというべきものです」
「はへー」
「ハッ――「眠らせるアンカー」の次は「強制的に起こすアンカー」ってことか?」
呆けたように口を開けるばかりの〝アアアア〟の隣で、ずいっ、と踏み込んだ〝ソノダ〟が少々苛ただしげに声を上げた。
「――その理解でもかまいません。このゲームは、そのような新型の製品開発のデモンストレーションも兼ねているのだと、ご了承ください」
睡眠誘導鋲。別名を『アンカー』。主に囚人などを年単位の長時間にわたって眠らせ続けるためにその皮下に埋め込まれるもの。
企業が秘する『テクノロジー』を強化補強するための装置。
――世間一般の理解はその程度のものだが、その存在を知らない者は居ないだろう。
そうか、プレイヤーも囚人には違いない。いまや〝ゼロ〟の身体にも『アンカー』は埋め込まれていると考えるべきか。
――しかし、慌ててからだをまさぐってみても、何をしてもその痕跡らしきものは見たらない。
「ご、ご心配せずとも、皆さまに埋め込ませていただいた『アンカー』は最新式のもの。注射針ほどの痕も残っていはないはずです、はい。た、正しいやり方でならば取り外すのも容易ですので、ご、ご心配なされぬよう、お願いいたします」
〝ゼロ〟だけではなく、全員に向けて、今度は緑のベータ・シープが言った。こいつはやせ形で中背である。妙にたどたどしいしゃべり方をする奴だ。
「つ、ま、り、は――試作段階のテクノロジー。……あまり、身体によさそうとは思えませんわね」
そのシープが担当しているらしい〝アヤト〟が造りものみたいな人差し指を立てながら言った。改めて、耳に残るような語韻が心地よい。
妙にスタイルのいい、金髪の美少女。なんだか、そういうハード的な部分を置いても、常人とは一線を画す雰囲気がある少女だった。
先の〝レイア〟や〝アアアア〟よりも背は低いのだが、彼女らとは比較にもならない、メリハリのあるふくよかな身体のラインはただ事じゃない。
いちいち艶めかしいしぐさも、その格好も、何だが現実離れしている。
学校の制服なのか、妙にきちっとしたお高そうなブレザーを着ているし、その上には涼しげなレースのガウンのようなものを
さらに、なおかつその額には、まるでお姫様のようなティアラが――――ティアラ? って、いやいや、いくらお姫様みたいな金髪女子中学生でも、さすがにそんなもんつけてるわけがねぇじゃん!
――飾りじゃない!?
そこでようやく、〝ゼロ〟は自分の額にも、もっと控えめな、指の先ほどのものが埋めこまれているのを知った。
なんだ、コレ、ナンダこれ!? コレもアンカーなのか?
「全くだ。人の頭に穴まであけやがって」
ひとり驚愕する御旗を他所に、〝ソノダ〟が言う。
見れば、大きなほくろかと思っていた〝ソノダ〟の額のそれは、確かに金属製の「アンカー」のように見えた。
他の女性陣も同じだ。前髪やメガネで分かりにくかったが、確かに全員の額、つまり前頭葉のあたりに、何かが埋め込まれている。
無論、〝ゼロ〟の額にも。最初からそこにあるのが当然であるかのように、何の違和感もなく。
何年も人を閉じ込めておく必要がなくなったからだ。ただ、カプセルホテルの様に必要最低限の機能を持たせた箱の中に入れて、あとは眠らせておけばいいのだ。
おかげで死刑制度も廃止になった。死刑に代わる、人にやさしい「終寝刑」も試行されて久しい。
刑務所には巨大な壁も多勢の人員も必要なくなった。がめつい人権派も以前よりは比較的おとなしくなったと言われる。
誰も傷つかない、やさしい刑罰――などとテレビで言っているのを彼も聞いたことがあった。
今の時代、罪を犯した人間はその分の罰を、人生を眠りに変換することで支払うようになったのだ。
最低限の生命維持に必要な装置と、定期的に起きて身体検査を受けるような場合以外は、ひたすらに眠らされる。
それが現在の囚人の一般的なイメージだ。
確かに自分たちも罪人には違いないのだろうが、それでもいざそうだと知らされると、いささかの動揺も無いとは言い切れない。
「御心配には及びません。穴と言っても、針も通らないほどの小さなものですし、無理に外そうとしなければ問題はありません」
「皆様の身体には、それぞれ計83のアンカーが打ち込んでありますが、従来の囚人用のものと比べると、大きさは十分の一以下となっておりますし、取り出したとしても跡も残らないでしょう」
「そのおかげで、あなた方はチップ――つまり睡眠をほぼ完全にコントロールすることが可能となったのです」
白と赤のベータ・シープがリレーをしながら言った。
「は、83って」
〝ゼロ〟は思わず、自分の身体をまさぐるが、そのアンカーがどこにあるのかは、まるでわからない。
今度は緑のベータが淡々と語る。
「で、では皆さま、ご、ご自分の左手の掌をご覧ください」
「掌?」
不思議に思いつつもその通りにすると、不意に色味を失った皮膚の下から光る八つの点が浮かび上がり、そして明確に視認できる文字が「表示」された。
まるで自分の皮膚が液晶画面になったかのようだった。
「なんだ、これ……」
「『アンカー』は、ただ睡眠を操るだけの装置ではありません。その機能は幅広く、今や電子端末の代わりとして使用することも出来るのです。無論、コレも可能性の一端にしかすぎません。今はまだ制限がありますが、いずれはこれらのテクノロジーを、商品という形で皆様に提供できるようになるでしょう」
赤いのがまた得意げに言う。
そりゃすごい。たしかにすごい。――が、それは、その商品を買って使っている人間なら、だれでもいつでも、いくらでも囚人の様に眠らせ続けることも出来るってことだろう?
〝ゼロ〟が押し黙る一方、他のプレイヤーたちはそれぞれの担当のシープたちを質問攻めにしている。
「こいつぁ、埋め込んだッつぅアンカーが光ってるってぇことなのか?」
「いえいえ。アンカーではなく、アンカーが皆さまの細胞を操って行っている事でございます。本来、人間の細胞が秘めるポテンシャルは、従来の人の認識をはるかに超えております。つまりは……」
「掌でなくとも、何処にでも表示できますの?」
「はい。ひ、皮膚ならどの部分でも可能です。そ、そのための調整に、少々時間が必要ですが……」
が、そこで白いヤツ、つまりは御旗の担当のベータが手をぱんぱんと鳴らした。
「機能は様々ですので、詳しくは後程。担当のベータにお聞き下さい。まずはアンカーよりもチップについての解説をいたします。よろしいですね」
「あ、そうそう。で、どうやんの」
〝アアアア〟が手のひらを差し出すと、白いベータが指をかざす。すると、指先が触れてもいないのに、『画面』が切り替わる。接触しなくても操作できるのか? なるほど、タッチパネルよりすごい。
淡い光で表示されたチップは『40枚』とある。
「へーぇ。これをゲームで奪い合うわけスか?」
「その通りです」
「今使ってもぉ?」
「どうぞ」
「んじゃ、一枚だけ」
〝アアアア〟が自分の掌に指をかざして、いじる。すると、やにわに額のアンカーが一瞬、LEDの様に光り輝いた。
「わほぉ、すっごい‼ なにこれェ!」
見る者たちのそれに、〝アアアア〟本人の驚愕が先んじたようだった。
先ほどまで気だるげだった猫背の女が、一気に気力を取り戻して快哉の声を上げたのだ。
青白く冷たそうな汗に濡れていた顔色が、いまや朱く血の気を帯び、細いからだは一回り膨れたようにさえ見える。今にも跳び上がりそうだ。
おいおい、こんなに違うものなのか? 仮想睡眠どころか、もっとヤバイ何かが絡んでいないと説明がつかない気がしてくる。――今更言っても遅いのだろうが。
「額のアンカーに付いている小さなガラスのようなものは、現在の脳の状態を表します。相手がどの程度の睡眠をとり、またどの程度のチップを温存しているのかの目安にしていただければと思います」
劇的な変化に目を剥くプレイヤーを他所に、白いベータ・シープは解説を続ける。
「チップは1枚で12分間、5枚で1時間の睡眠に相当します。当然ですが、まとめて使用したほうが高い効果を得られます」
――確かに、個人差があるようだが〝アアアア〟の額の青い石はほかの3人のものよりも幾分澄んで光っているように見える。
なるほど。しかしこれは朗報かもしれない。ここまで外観に変化があるのなら、相手がどれほどのチップを使用しているのか、それとも温存しているのか、見破るのはたやすいことのように思えた。
〝ゼロ〟は一人、内心でほくそ笑んだ。状況はどんどん自分に優位な方へと流れていくではないか。
「――では、そろそろ出発と行きましょう。最後に、皆さまにはデッキケースを配布しておきます。中にはランダムに選ばれたカードが5枚入っているはずです」
〝ゼロ〟達プレイヤーたちはさっき説明を受けた、レンガみたいな大きさのケースをそれぞれ御付きのシープから受け取った。
ケースにはベルトのようなものが据え付けられており、ウェストポーチや肩掛けのカバンのように装着できるようになっている。
どう着けようかとそれを弄りつつ〝ゼロ〟は御付きの白ベータに声を掛ける。
「なぁ。ここの――、この『テーマパーク』全体の地図とか見れないのか?」
ベータ・シープが〝ゼロ〟の掌に浮かびあがるコンソールを操作すると、そこからいくつかの光の筋がゆっくりと波打つように皮膚に浮かび上がり、手首を通って下腕部、さらにはその先の肘のあたりにまで伸びた。
光はそこでふつふつと疎らに散らばり、皮膚は騒めくように質感を変容させていく。
少々、視覚的な違和感はあるが、触覚的なものは何も感じない。痛みどころか、いささかのこそばゆさもない。自分の身体が自分のそれではないような、妙な感覚だ。
僅か十秒にも満たないほどの出来事だった。そこには何かの図形のようなものが浮き上がっていた。
「これが――」
「はい。パーク全体の地図です」
確かによく見ると、そこはF‐5やB‐3といった記号のようなものが記されていた。
そして、地図の四隅がどの陸地へもつながっていないことが、素人目にも明らかに読み取れた。
「じゃあ……ここは、島なのか」
ベータは応えず。静かに会釈してそれを肯定する。
つまり、ここは絶海の孤島。
ここで、誰か一人になるまで、戦い続けるのか。それとも、自ら死を選ぶことになるのか。
すべてはここからの行動にかかっている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます