第6話 泣かない男①
「伊吹ちゃん、龍平、一緒にお昼食べよっ」
色々あった部会の翌日、龍平が友人二人と共に弁当を広げようとしているところに、A組から葉月がやって来た。クラスメイトの視線が葉月に集まる。
昨日まではお互いを苗字で呼び合っていた龍平たちだったが、名前で呼ぶのが文芸部のルールであるので、恥ずかしさを感じながらも昨日の帰り道からは意識して呼び方を変えていた。
「お呼びだぞ柚木。っつうか、誰?」
いいネタを見つけたとばかりに津村がにやける。他のクラスから女子が来たとなれば当然の反応である。
「いや、えっと、まあ、知り合い」
どうごまかすか考える暇もなく、葉月はずかずかと教室に入ってきて、龍平たちの前で立ち止まる。すでに途中で伊吹を捕まえていて、伊吹は弁当箱を持ったまま葉月と腕を組まされていた。
「私たち、文芸部仲間なの」
あーあ、言っちゃった。
「文芸部? 柚木も?」
「ああ……、うん」
ついこの前、文芸部は根暗だという話をしたばかりだ。津村も細川も驚きの表情で龍平を見ていた。
「そういうわけで、龍平は貰っていくねー」
葉月は龍平の答えを待たずに、制服を引っ張って龍平を連れていく。
その後、津村と細川の間でどんな会話がされたのか、龍平は知らない。
葉月は中庭にちょうどいい場所を見つけ、早速弁当を広げた。伊吹もそれにならう。三人とも手作りの弁当だった。ちなみに龍平は母親に作ってもらっている。
「葉月、なんで文芸部だってこと言っちゃうんだよ」
「どうして? 別にいいじゃん」
悪びれもせず、葉月はもりもり弁当を食べる。
「イメージってのがあるだろ? 俺が文芸部なんて……」
「はあ? 意味わかんない」
「ほら、文芸部って地味じゃんか。そういうところに入ってるって思われたくないんだよ」
「もっと意味わかんないね。別に誰がどの部に入ったっていいじゃん。好きだからそこに入ったわけだし。ねえ伊吹ちゃん」
振られた伊吹は戸惑いながらも「うん」と頷く。葉月の言っていることは間違っていない。それはわかるのだが、どうしたって世間というのは不思議なもので、同じ部活でありながらサッカー部やバスケ部と文芸部とではイメージに差があるのだ。
それに……。
「俺は……小説書くのが好きで入ったわけじゃないし……」
「ちょっとぉ、それどういうこと? まさか女の子目当てとかだったらドン引きだけど」
葉月が不満そうに細めた目を向ける。伊吹も口には出さないが、不機嫌そうだった。
「いや、決してそれはない。そこは誤解しないで欲しい。マジで女子とかどうでもいい。いやマジで!」
「そこまで否定されるのもなんかムカつくんですけど!」
どうしろと言うのだ。
しかしまさかの食いつきを見せたのは伊吹だった。ぱっと目を輝かせて、熱のこもった視線でもって龍平を射抜く。
「じゃ、じゃあ龍平くんは男の人が好きなの?」
「もっと違う!」
「……そ、そうなんだ」
何故そんなに残念そうな顔をするのだ。
「あれ、伊吹ちゃん、もしかして……」
葉月は何かに気づいたようで、伊吹に迫る。伊吹は箸を持ったまま手をぶんぶんと振る。
「違うのっ……。ちょっと気になっただけっていうか……」
クラスメイトに男が好きな男がいたら気になりもする。ただ誓ってそれはない。
「それじゃあさ、どうして龍平は文芸部に入ったの?」
「……先週のことなんだけど」
迷ったが、龍平は正直に話すことにした。どうせいつか由利あたりが喋ってしまうだろうし、もうクラスの連中にも文芸部だと知られてしまった。
美紗子に釣られて拉致されたこと、文芸部なんて地味だと思っていたこと、小説なんて簡単に書けると思っていたこと、実際にやってみたら自分でも驚くほど書けなかったこと、できないままが悔しいから、文芸部に入部したこと。
「ふうん。やっぱり女の子目当てじゃん」
誰よりも早く弁当を食べ終えた葉月は、いたずらっぽく笑って言った。
「ちょっと待ってくれよ。美紗子先輩だぞ? 誰だって釣られるって」
「まあ、それはわかるけど。美紗子先輩、マジでキレイだし。男子だったら普通の反応かもね」
「だろ?」
何度か会っているが、どの角度から見ても美紗子は美人だ。たまに廊下ですれ違う時も笑顔で挨拶してくれるから、一緒にいるクラスメイトへの優越感が尋常じゃない。
「でもさ、どんなきっかけでも、文芸部に入って正解だよ。だって、小説書くのってすごく面白いもん」
まばゆい笑顔である。本当に葉月は小説が好きなのだ。そして、本気でプロになりたいと思っている。
「面白い、ねえ」
龍平にはまだわからない。文芸部にいて小説を書いていれば、そのうち楽しくなってくるのだろうか。
「書き方がわからないなら、私が教えてあげるよ。生徒代表でもできないことがあるんだねえ」
何故か得意げに胸を反らす葉月。入学式に生徒代表で前に出たせいで、龍平のことは一年生であれば誰もが知っている。
「ホント、入試の点数トップだった俺にできないことがあるって事実があり得ねえよな」
「その揺るぎない自信はどっから来るの!?」
「どこからも何も、常に俺の中に充満してる」
「……大物になるよ、君は」
「知ってる」
「殴りたい!」
葉月とのやり取りを見て、伊吹が楽しそうに笑っていた。漫才のつもりはなく、本心なのだが。
「だいたい、なんでお前に教わらなくちゃいけないんだよ。プロでもないのに」
「これからなるの! 私は中学の時から書いてるから、キャリアは長いもん」
そんなことを言うが、まだ葉月の書いた小説を読んでいないので何とも言えない。これですごく面白い小説だったらどうしようという思いもある。
「あ、私、教えて欲しい。小説書いてみたいんだけど、どうやっていいかわからなくて……」
「ほら、伊吹ちゃんは素直だよ? 後で教えてくださいって言っても教えてあげないからね」
「俺は、わからないことがあったらすぐに調べるか質問する主義だ。そのうち訊いてやるから答え用意しとけよ」
「だから何であんた上からなの!?」
文芸部の活動は水曜日の部会だけなので、基本的にその日以外は部室に行かなくてもいいのだがあっという間に葉月に捕まり龍平は部室に向かって引っ張られていた。
龍平に貸すためのライトノベルを持ってきたと葉月は言う。だったら普通に渡してくれればいいのに、色々と語りたいことがあるので部室に行こうとのこと。ちなみに、伊吹は初めから部室に行こうと思っていたようで、引っ張られる龍平の一歩後ろをついてきている。
「お前の持ってきたライトノベルって、由利先輩が言ってたようなやつなのか?」
「そういうのもあるけど、他のジャンルもちゃんと持ってきたよ。とりあえず十冊あるから」
「そんなにあんのかよ! もうちょい絞れよ」
「これでも絞ったんだから。大丈夫、読むのにそんな時間かからないから」
葉月が言うには、速い人は二時間もあれば読んでしまうという。そういう手軽さも「ライト」と言われる理由らしい。
龍平は電車通学で、乗っている時間は片道で二十分ほど。往復の時間と家で少し読むとして、二日で一冊はいけるか。
「でも、あれだよな。ブックカバーなしじゃ電車で読めねえよな」
「んー……。まあねー。あ、でも、他の高校の人でカバーなしで読んでる人見たことあるよ」
「……やるな、そいつ」
「勇者だよね」
表紙を隠しても、読んでいるうちに挿絵のページにぶつかる。その時は背後に注意しなくてはなるまい。パンツのページだったら特に。
「伊吹さんは、ライトノベル読むんだっけ」
後ろを歩く伊吹を振り返る。昨日ライトノベルを知っているようなことを言っていたし、読んだことはあるのだろうが、葉月ほどのヘビー読者なのだろうか。
「あ……うん、少し、だけど……」
「へえ、どんなやつ?」
「それは……あの……普通なやつ、かな」
どうしてか小声になる伊吹。ライトノベルの普通の基準がわからないのだが、葉月から借りたやつを読み終えたら伊吹のオススメを借りてみよう。
すると、ぐいっと制服を葉月に引っ張られた。まだ掴んでいたのか。
「あのさ、どうして私は呼び捨てで、伊吹ちゃんは『伊吹さん』なの? 差別じゃない?」
「はあ? そんなの自分の胸に訊いてみろよ」
「ブレない酷さ!」
その後も葉月は「人が人なら殴られてる」「器の大きい私だから許してる」「いいからラノベを読め」とわけのわからないことを言っていたが、九割を聞き流すことに決めた龍平には通じなかった。
由利たちは部室に来ているだろうか。由利は部長だし、本の虫と言われているほどだから、きっと来ているだろう。司書室という図書館にくっついた場所なのだから、本だって読みたい放題だ。
「こんにちはー」
勢いよく葉月が部室のドアを開ける。
人が倒れていた。
「おわっ!」
「きゃっ!」
声をあげたのは龍平と伊吹。葉月は驚く二人を置いてすぐさまその人に駆け寄り声をかけた。
「大丈夫ですか? 聞こえてますかっ。伊吹ちゃん、すぐに先生を……」
「うんっ……」
伊吹が部室を出ようとしたその時、倒れていた人がゆっくりと顔を上げた。
龍平よりも背の低い男子だった。ネクタイの色が見えたが、二年生だ。首には包帯を巻き、さらに眼帯で右目を覆っている。大ケガだった。
「心配には及ばない。少し発作が起きただけだ」
低い、よく通る声だった。部室にいたということは、この人が昨日の部会に姿を現さなかったもう一人の先輩だろうか。
「発作って……本当に大丈夫なんですか?」
葉月が心配そうに顔を覗き込む。
「ああ……」
そう言って、眼帯の先輩はポケットから錠剤を取り出すと口に放り込んだ。ケガの他にも持病があるようだ。先輩は長い前髪をうざったそうにかき上げた。
「あの、先輩は文芸部の方ですか?」
龍平が訊くと、先輩は「そうだ」と頷いた。
「昨日は部会に出られなくてすまなかった。急な仕事が入ったものでな」
「仕事って、アルバイトですか?」
杏泉高校ではアルバイトは基本的に許可されている。進学校らしくない制度ではあるが、勉強も遊びもアルバイトもすべて生徒が自身で管理しろという方針である。究極的には「勉強さえできれば何でもいい」なのだ。髪型や髪の色もかなり自由な方だ。
「まあ、そんなものだ。……君たちが新入生か」
「はい。柚木龍平です。あの失礼ですが、先輩のお名前を……」
「ドントクライ」
「はい?」
「Don’t cry」と言ったのか、今。誰も泣いていないのだが。
「俺のことはそう呼んでくれ」
わかったぞ。この人、変な人だ。
どう見ても日本人だし、仮に外国人だとしてもドントクライという名前はつけない。
「わかりました、ドントクライ先輩」
葉月お前順応早えよ。
「ふっ、素直でいい子だ」
ドントクライ先輩は不敵な笑みで答えた。「ふっ」って笑う人あんまりいない。
早く誰か先輩来てくれ。この人、一年生だけでは手に負えない気がする。
するとドントクライ先輩は鞄から銀の容器を取り出した。龍平はその名称を知らないのだが、ロシア人とかが酒を入れて持ち歩いている、平べったい曲線を描いたあの容器だ。
そしてそれを一気にあおった。
「それ……お酒……」
伊吹が指を差して指摘するが、ドントクライ先輩は気にもしない。校内で堂々と飲酒とは、こんな進学校にも不良がいるのか。しかも同じ部に。というか、さっきまで発作で倒れていたのに、酒なんて飲んで平気なのだろうか。
もしこの先輩が暴れようものなら、女子二人を守るのは自分の役目。正確には伊吹を守るのが自分の役目。葉月は自分でどうにかしろ。
「飲まないとやってられんよ」
何をだろう。
龍平の願いもむなしく、他の先輩が来る気配はない。この人も文芸部なら、これからも交流がある。コミュニケーションをとるべきなのだろうが、あまりにも変な人すぎて会話の糸口が掴めない。
「あ、お茶いれますね」
葉月が給湯室に向かったところで、携帯の着信音が響いた。ドントクライ先輩の携帯が鳴っていて、先輩は電話に出るなり表情を険しくする。
「俺だ。……ああ、わかった。すぐに向かう。……なに、これくらいのケガは問題ではないさ。……いつものところで合流しよう」
携帯を切ると、ドントクライ先輩はまた酒をあおった。
「呼び出しですか?」
「ああ。今日はオフだと言っておいたんだがな。まあ仕方ない。それじゃあ、また会おう」
葉月のいれるお茶を待たず、ドントクライ先輩は部室を出ていってしまった。去り際に「ごふろすっ」と咳込んでいたが、発作はもういいのだろうか。ケガもしているようだし、心配といえば心配だ。
「何だったんだろう……」
一年生三人は、お茶を飲みながら途方に暮れていた。由利も美紗子も独特の空気を持っている人だが、ドントクライ先輩はそれを上回っていた。どうしてそんな人たちばかり集まっているのか、この文芸部は。
そこに浩史がやってきた。もう少し早く来て欲しかった。
「お、三人とも来てるのか。部会でもないのに感心だな」
浩史はコンビニの袋を持っていて、中はすべてお菓子だった。部室に常備しているお菓子の補充に行っていたらしい。
「浩史先輩、あの、俺らが部室に来たら、男の先輩が倒れてたんです」
「お、来てたのかドントクライ」
その呼び方は共通しているのか。
「先輩を悪く言いたくはないんですけど、変な人ですよね」
そう言うと、浩史は声をあげて笑った。
「ははっ。何言ってんだ。あいつほど常識人で、面倒見のいい奴いねえぞ?」
「どこにもそんな要素なかったですけど!」
「そ、そうです。だってお酒も飲んでたし……」
伊吹はすっかりドントクライ先輩を不良認定して怯えてしまっている。しかし浩史は「酒?」と首を傾げるばかりだ。
「お前ら、ドントクライが酒だって言ったのか?」
「いえ……自分では言ってないですけど」
「だろ? 入れ物に騙されてんだよ。あの中身、ヘルシア緑茶だから」
「健康的だ!」
飲まないとやってられんよとか言ってたけど。
「包帯とか巻いてたか?」
「はい、首に巻いて、あと眼帯を……」
「あいつケガしてねえから」
「無傷なのにあんな格好してたんですか!?」
意味と意図がわからない。
葉月がおずおずと訊いた。
「じゃあ、発作っていうのも噓なんですか? 錠剤を飲んでましたけど……」
「もちろん。あれはラムネだ」
話の流れで、薄々そんなことではないかと思っていたさ。
病気でもないのに倒れたふりをして、ケガしてないのに包帯を巻き、酒の容器で緑茶を飲む男、ドントクライ。本名すら謎である。
「一応訊きますけど、あの人の本名って何なんですか?」
「それは教えられねえよ。知りたきゃ自分で調べるんだな」
浩史は一年生たちがドントクライ先輩に振り回されるのが面白いようだ。
その日の部活はドントクライ先輩の話題で持ちきりになった。部活といっても練習があるわけでもないので、だらだらお菓子を食べながらお喋りをするだけなのだが。
あの人の本名は何というのか。包帯と眼帯に意味はあるのか。そもそも何をしに部室に来ていたのか。
龍平たちが話している様子を、浩史は漫画を読みながら見守っていた。文芸部員ならせめて小説を読めばいいのに。
「葉月ちゃん、ドントクライ先輩ってアレなんじゃないかなあ」
やがて、伊吹がそんなことを言った。
「アレって、あの病気?」
「うん……」
「っていうか、伊吹ちゃんってその手の話題大丈夫な人?」
「ちょ、ちょっとなら……」
二人の会話についていけない。しかし葉月は「よかった。私も結構イケるクチだから」と嬉しそうだ。
「二人が言ってるアレって何?」
「うーん、何て言ったらいいかな。龍平は、自分が他の人と違って特別だったらいいなって思ったことない?」
「だったらも何も、俺はこの杏泉高校にトップ入学するくらいには特別だぞ」
ちなみに中学最後の模試では偏差値70オーバーである。
「……あんたに訊いた私がバカだったわ」
失礼な奴め。それにしても、伊吹はともかく葉月がこの高校に合格できたというのが信じられない。バカそうなのに。
「龍平くん、葉月ちゃんが言いたいのはそういうことじゃなくて、もっと特別ってことだと思うの」
「もっと? どういうことだ?」
「その、超能力とか、魔法とか、そういうのを使える人間だったらってこと、かな……」
それは確かに特別だ。頭の良さという次元ではない。
「あり得ないだろ、魔法なんて……」
空を飛べたら、手からエネルギー弾が出たら、念力が使えたら。そんな妄想は小学生までだろう。
でも、と、伊吹は言う。
「ドントクライ先輩はそういう願望を今でも持っていて、きっと頑張ってそれを再現してるんだと思う」
「何だそりゃ……」
こういうのを何て言うんだっけ。そうだ「イタい」だ。そんな人いるわけないと思いたい。だって、バカじゃん。
しかし龍平の願いは届かなかった。
「おー、正解。ドントクライは典型的なあの病気の患者だよ」
浩史がパチパチと手を叩く。だから病名は何なのか。葉月と伊吹は知っているようだが。そもそも病気なら病院に行って治せと言いたい。
「じゃあ、自分で設定を作ってるんですね」
「ああ。確か、『表の顔は高校生だが、実は病に侵されながらも日夜敵と戦うある組織のエージェント』だったかな。あと、アルコール依存症ってのもあったな」
どうやらあの包帯は敵と戦った時に負った傷を表現しているようだ。首に巻いていたから、一歩間違えば致命傷だったのかもしれない。いやあ、無事でよかった。
「そういえばさっき、急な仕事が入ったみたいで帰っていきましたよ」
「誰かの暗殺にでも行ってるんじゃないか?」
それは忙しい。
龍平は、自分の中の何かが何かを諦めたのを悟った。
きっとドントクライ先輩にかかってきた電話も、アラームをセットしてあったのだろう。
「眼帯もケガなのかな」
葉月の独り言に、しかし浩史はわざわざ答えた。
「あれは奴の右目の能力を抑えるためだ。『フォルス・アイ』っつう能力で、三秒後の未来が見えるんだ。すげえだろ」
「へー、すごいですね」
自分でも驚くくらい抑揚のない声が出た。浩史は「もうちょっと乗ってくれよ」を不満顔だ。
おそらく「予知」を英語にした「foresee」を少し変えて能力の名前にしたのだろう。
ドントクライ先輩を「変」と「個性的」のどちらに感じるかは人によるだろうが、今のところ龍平の中では十割「変」となっている。できれば関わりたくないタイプの人間なのだが、何の因果か同じ部の先輩である。これからも関わっていくことになる。
進路にすら迷わなかった龍平が、久し振りに迷った。それがドントクライ先輩への接し方である。
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