魅惑のドルチェと宣戦布告
万代の街を象徴する七色に彩られたレインボータワーそれに引けを取らずに街の中心に健在するメディアシップ。喫茶SERENAっはその陰にひっそりと隠れるように店を構えていた。二車線の道路を挟んだ迎えにはいつの間にか一店のスイーツカフェがオープンしていて連日のようにひっきりなしにお客が入る人気の見せようだった。そんな繁盛しているカフェとは違い喫茶SERENAはというとすっかりお客を取られてしまって集客を失ってしまっていた。
「れはまずいいくら迎えに新しい店がオープンしたからといってこの集客の無さは流石に痛い。葵さんが知ったらいったいなんて言うだろうか」「そうだよね1日に数人しかお客さんが来てくれないのは問題だよね。
シンドーはコーヒーの腕は上がってきたのに何かが足りない気がするしそこが問題だよね。」
お客がろくにいないことでカウンターの椅子に座ってマシロは進藤に毒を交えながら指摘する。
「なんで上から目線なんだ。マシロさん人の問題点を挙げるなら自分の問題をどうにかしてからにしようか。」とマシロが失敗の連続で割ったソーサーやカップを横目見て言う。「えー可愛い後輩ができたって喜んでいたのはどこの誰だったかなー。これくらい多めに見てよ」と小悪魔な視線をおくりながら反発する。「いやいや葵さんから任された店を潰す気か」
「そもそも一定の売上を出さないとここでは店を続けていけないんだよ。」と切実な事実を告げる。
「わたしを元の世界に戻る手段を見つけるまでなんとか頑張ってお店を維持し続けてね」うー。どうしようせっかくシンドーがこんな自分を雇ってくれたのに自分のせいでお店を潰してしまったたら
「シンドーやっぱりわたしを雇ったこと後悔してるでしょ。わたしのこと邪魔じゃない…」
「うーん…」しばし嫌なの沈黙が流れる中、ここは自分からお店の為に身を引くべきなのかと悩まされる。そんな俯いているマシロに進藤は正面から「なに言ってるんだ異世界からの魔道士とやらを雇ったときから負担になることくらい分かっていたことさ。
これくらいなんともないってんだ!」
「う、うー...」なにも恥ずかしくもなくそんなことを言うなんて、もう...「そんなことをどうせ他の女の子にも言うんだろからそんなことじゃ喜んだりしないんだからね。」
「どうしたんだ、急に黙ったと思ったらツンデレか?さあ、午前の仕事をひと段落させたら昼休みのうちに向かいのスイーツカフェに敵情視察に行くぞ。」「えっ?スイーツカフェって?」「知らないのか。そうか、マシロがいた世界にはなかったものか。コーヒーも初めて飲んだみたいだったし。」「うん、なかった。」「そうか、要は昨日オレが入れたようなコーヒーと一緒に甘い洋菓子を食べるところだな。」「そ、そうなんだ。ふーん...」
「どうも上手く連想できないみたいだな。それなら実際に食べればわかるだろ。さあ、行くぞ」
*
スイーツカフェCAFE《カフェ》de《ド》LUCE《ルーチェ》は扉をくぐるといくつものケーキが入っった小ウィンドウに出迎えられ店内に
入ると洋風なオシャレな店内で壁窓の作りになっていて外の光を店内へ取り込めて解放感のある作りだった。
「ふーん、これがケーキ。レスポランにはこんな華やかなのはなかったなー」「初めてのことを吸収して帰らないとなー。」と言いつつ
ショウウィンドウ内に陳列する様々なケーキが並んでいておススメは夏の特集フルーツタルトとあった。タルのの中にト八種類のフルーツが敷き詰められてキラキラ輝いていた。
「キレイ宝石が散りばめられているみたいじゃあわたしはこのフルーツタルトにする!」「それじゃあ同じものをお願いします」と言う。
「あのーこの場合はコーヒーはどんなのを頼んだらいいんですか。」進藤はコーヒーとケーキの合わせ方が分からず店員スタッフに委ねることにして訊いてみる。「フルーツタルトとでしたらフルティーな酸味のある味わいのモカブレンドがおススメですよ、いかがなさいますか。」「じゃあそのモカブレンドを二つお願いします。」
「改めて見ると凄いお客の数だな。うちの喫茶とは大違いだ。」来店しているお客は若い女性客がペアで来店しているほとんどでたまにカップルの姿も目につきこれが本来のカフェの在り方なのかとま
だ喫茶SERENAは至らないところだらけだとゆくゆく将来はうちもこうありたいと夢を膨らますのだった。
そうこうしてるうちに2人の前にフルーツタルトが運ばれてくる。「うわー凄い!いろんなフルーツが乗っかってる!」「それもそうでしょグレープフルーツにオレンジ、マンゴーにキウイにリンゴ、苺。最後にシメ色でブトウとブルーベリーを散りばめた八種のフルーツをふんだんに使ったフルーツタルトだからね!」赤・緑・黄の三色にシメ色のブドウやブルーベリーで華やかに彩られ引き締まった
フルーツタルトを席に運んでくるやマシロは歓声を上げる「うわーキレイー」「だなーキレイだ」金髪ロングヘアーにキレイなライトブルーの瞳にエルフかと思うほどの整った顔立ちの美少女が自身の現れを示すかのように胸を反らせてクックコートにショートエプロン姿で立っていた。「まあ、フルーツタルトの華やかさと私の美貌を見てどちらを評価していいのか無理はないと思うから後者として受けとっておくわね、ありがと。」「ごめん、前言撤回するわ。なんだこの高飛車女は。」
そうこうしてるうちにマシロは黙々とフルーツタルトを食べ進めていって一緒に頼んだモカブレンドとの相性がよかったの目を細めてコーヒーの余韻に浸っている。「なんなのこの子は本能の赴くままに美味しそうに食べる子ね。」
「普段はこんな可愛げがあるわけじゃないんで今だけなんだよなーそしておれはこの光景を心に刻んでおくこにするわ」
「そ、そうなんだ。あたしは、七瀬香織。この店のパティシエ兼ティーバリスタでここのマスターの娘よ。」
あめ
「お、お前が俺たちの商売敵の娘…だと。ということはお前はオレ達の敵だということだな。」
「オレは向いの喫茶店の店主をしている進藤渉だ。」
「あなたがあの今にもを潰れてしまいそうなあのダメ喫茶の...」「忠告しておくけどこのままだとあんたのとこの喫茶が潰れるのは時間の問題よ。まぁ、手を貸してあげなくもないけど。」忠告をスイーツをただ堪能するマシロは「のダメなんかじゃないシンドーのコーヒーは凄いんだから!なにも知らないあなたにそんなことを言われたくない!」向いで面と向かって奈々瀬に怒鳴りつけるマシロ。「あなたなんかに助けて貰わなくたって、わたしとシンドーで乗り越えていってみせる!」宣言し啖呵を切るマシロだった。
夜、喫茶SERENAの閉店後誰も居なくなったカウンターでコーヒーを飲みながらの今日の反省会をしようと珍しくマシロから切り出して2人して喫茶のカウンターにて並んで座っていた。
「まさかマシロがあんなことを言うなんてなー」「だって悔しいでょスイーツカフェの子、繁盛してるのは分かるけどあんなことを言われて哀れみをかけられるなんて」「ありがとうなオレが言いたいことを代わりに言ってくれて。」
「それはいいけどシンドーにいっておきたいことがあったんだけど、いいかな。」「なんだ改まって。」
「喫茶SERENAの売りのことでわたしに何かでることはないかな。貰っものを返したいシンドーの力になりたいんだ。」
マシロは胸の内の想いを打ち明けるのだった
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