第0話「全ての始まり」

「全部隊長よく集まってくれた。」

そう言った一番前に座っている1人の老人。

その周りには若者、老人、少女、魔物を含め10人。


「さていつもどうり定例会議といこうか。

誰か報告することはあるか?」


「特にねーよ竜潭、てかねみーんだけど。」

黒いコートを着た少年はこう答えた。


「命…お前さんは何時間寝ればいいのじゃ…」

皆、その少年の言葉に呆れていた。


「他の者は何か報告はあるか?」

他の者は皆首を横にふった。


「なら定例会議は終わりにするかの。全員、元の持ち場に戻ってよし。」


全員はその言葉を聞いた後、その場を立ち去った。

だがその少年は立ち去らずに前に座っている老人に話しかけた。

「なぁ、竜潭…」

「なんじゃ命?」

「もし俺がいなくなったらどうする?」

「お前さんがいなくなるはずないだろ?」

「だな。」

「なぜ今そんなことを聞いたのじゃ?」

「いやなんとなく…気まぐれだよ気まぐれ笑」

「………まぁよい、仕事はしっかりこなすのじゃぞ命よ」

「へいへい分かったよ竜潭…いや、竜潭国王様笑」

そう言って少年…黒衣命はその場を立ち去った。

しかし老人…黒衣竜潭は何か神妙な顔をしていた。


「国王様どうされましたか?」

1人の側近が声を掛けてきた。

「いや…命のやつ…」

竜潭は何か嫌な予感がしたのかずっと考えこんでいた。


「国王様そんなにお気になさらなくても大丈夫なのではないですか?命様はいつもあんな感じじゃないですか?」

側近の者はこう言った。

だが竜潭はいつもとは違う雰囲気だと思っていた。


「そうだと良いのだがな…」

この時竜潭はあんなことにはなるとは思っていなかった…


その事件が起こったのが三日後のことだった…。


続く。

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