第0話「全ての始まり②」

その事件はあまりにも突然に起きた。

「緊急召集!全部隊長は至急会議室に集合。繰り返す…」

それは昼の出来事だった。

王宮全域に緊急召集がかかり部隊長及び部隊員は何事か全く分からなかった。

少し時が経ち全部隊長は集まった。

だが黒衣命の姿はなく、いつも命が座っていた席にはコートがかけられていた。

「命のやつはどうした?」

1人の老人が声をあげた。

すると竜潭が口を開き

「黒衣命は部隊を抜けた。」

その言葉は部隊長達を驚かせた。

「そんなはずないだろ!命が…命が俺達に黙っていなくなるはずがない!」

「万象…落ち着ついてくれぬか?」

声をあげた老人…千里万象は驚きを隠せなかった。

「竜潭、お前何故命のやつを止めなかった?」

万象は竜潭に詰め寄る。

「すまない。」

「すまないじゃないだろ!ちゃんと説明しろ!」

「すまない。」

「……」

竜潭は謝ることしかしなかった。

何故なら竜潭にも命が居なくなった理由が分からないからだ。

その時だった。

会議室の扉が勢いよく開いた。

「国王様!総隊長室にこんな手紙が!」

「?なんじゃその手紙?」

「おそらく命様が書いたものだと…」

「なんだと?見せてくれ。」

竜潭はその手紙を受け取って中身を読んだ。

手紙の内容は…

「おれ、学園生活したい、だから、部隊抜けるわー笑

総隊長は万象に任せるわー笑」

……

………

「「「「「「「「「「ふざけるなー!!!あのアホ命ー!!!!!!!!!」」」」」」」」」」


こうして1番隊隊長及び宮廷騎士隊総隊長「黒衣命」は居なくなった。


この出来事は西暦2790年の出来事だった。


続く!


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