第2話 別世界

 目が覚めた。よく見たら俺はベットの上にいる。結局今までの事は夢だったようだ。俺は今、いつものベットからいつものように体を起こして、いつものようにカーテンを開け、窓も開け、いつものように日の光浴び、外を見る。

 あぁ....なんて素晴らしい事なんだろう....と思ったのもつかの間だった。

 外の景色は自分が見てきた生き生きとした町とは程遠かった、家の隣にあったちょっと古ぼけていた高層ビルは粉々に砕け散っいて、昨日バイトに行く時、俺に挨拶してくれた後藤おばちゃんの家は全壊していた。

「嘘だよな。これって。」

 俺は目をつむり、高ぶる心を落ち着かせ、目を開いた。景色は変わってはいなかった。

「おい!どういう事なんだよ!答えろ!お前の仕業なんだろ!悪魔!エイティーン!」

 俺は叫んだ。すると

「おお、異変に気付いたようだな。」

 その時、姿は見えなかったが、確かに聞こえた。エイティーンの声が。だから聞いた。

「何なんだここは!どこなんだ!なんで町がボロボロになってる!俺の知ってる町をどこにやった!」

「そういえば言い忘れていたな。願いを叶えるにはそれなりの代償が必要だ、お前を最強にした代償として異世界に転送させてもらった。なーに、ちょっと違うだけだ、ここの世界にはモンスターがいる。それだけだ。」

 パニくった、とにかくパニくったなんせここは異世界なのだ、それにモンスターもいるというオマケつきだ。

「なんだって?ここが異世界?モンスターがいるの?戻る方法はないの?」

「戻る方法か。まあ異世界に連れていくと言わなっかった我も悪かったしな。

よし、元の世界に戻るチャンスをやろう。この世界にはお前と別に悪魔に魂を売った奴らがいる。」

 俺はそれを聞いた瞬間、なにか妙な安心感がした悪魔と関わっているのは自分だけではないのだ。

「俺以外に?」

「ああ、そうだ。そいつらを殺して悪魔の力を抜き取れ。」

 安心感はコンマ0.1秒で消え去った。

「ま、まって、今殺せっていった?」

「そうだがなにか?なーに、根絶やしにしろとは言わない。10人で殺すだけにしといてやる。」

 なにが「そうだがなにか?」だ。10人殺すだけでも大罪だ。

「さて、話す事はこれで終わったかな。じゃあここで悪魔から暮らしのアドバイスだ。あと数秒後にここにモンスターが激突する。」

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