鋼のハートの裏に笑顔あり
【鋼のハートを持つ女】と表現されることもありますが、「いつも前向き」「見てると元気になる」「話してると悩みを忘れられる」と有難いお言葉をいただきます。
というのもですね、私は周囲の人の笑顔を見るのが好きなのです。
だから、周りの人が悲しくなる言葉は言わないように心がけている。それは、愚痴をこぼすときもそう。聞いている人が不快になる話はしない。私の愚痴は、ただの愚痴ではない。むしろ、コントのようにして話す。
どんな感じか説明したくて、何かあるかなと脳内を探したけれど、全然愚痴が見つからない。そうなんですよ。あまり他の人に対して不満がないのよ。イラっとすることはあっても、愚痴として他の人に話す前に自分の中で消化しちゃう。
例えば、誰かに足を踏まれたとする。「痛いな! 誰だよ、足踏んだ奴! アイツか!?」踏まれた瞬間は痛いし、ムッとするけど、次の瞬間には「急いでたんだろうな。慌ててたんだろうな。……トイレかな? 間に合うといいね」って、足を踏んだ人物の背中に手を振っている。
こんな感じなので、他の人に対してストレスはない。結婚生活もそうだったな。よく夫婦喧嘩の火種になる、空のトイレットペーパー事件。「なんで捨てないんだろう!?」「何回言っても捨ててくれない!」って愚痴を聞くのだけど、一回言ってもやらない人は、残念ながらずっとやらないよ。【できない】っていう表現のほうがいいかもしれないな。
一回言ってダメだったら、「これ苦手なのか。人間だれしも苦手なことはあるもんな。じゃあ、得意な私がやろう」って補えばいいと思うんだよね。一つ一つにイライラしてたら、毎日一緒にいるのだから、身が持たないよ。諦めも肝心!
子どもに関してもそう。「上の子はできるのに、下の子はできない」「下の子はできるのに、上の子はできない」そりゃそうでしょ。だって、上の子も下の子も同一人物じゃないもの。双子だって、それぞれ違うし。同じようにできないところも【個性】という名の才能だよ。
だから、我が家では比べるようなことは言わない。むしろ、「上も下も違くて面白いよね。お互い見てると、違う発見があるでしょ? それを【個性】と呼ぶのだよ。大事にしたまえ」って教えてる。まぁ、こういう言い方だから「何なの、その上から目線」「きもい」と言われますが、「君たちの親だもの。しょうがないよね~、これも【個性】だよ。はい、ドンマ~イ」って笑ってる。
たぶん、これが【鋼のハートを持つ女】と言われる由縁なのかもしれない。
「オバサン」とか、わざと人のことを怒らせるような発言を子供たちが仕掛けてくるんだけど、それでも即座に「なんだい、クソガキ」って返すから、だいたい笑いに変わるよね。
「痩せたほうがいいよ。ブタみたい」
「え? どうしよう、出荷されちゃうじゃん! ハムにされるのかな、それともウィンナーかな? それはマズいな! よし、痩せよう! ……ブヒブヒ」
「なに、ブヒブヒって」
「え、鳴き声だけど?」
「それは知ってるよ! なんで急に言うの!? お茶吹き出しちゃったじゃん!」
「ブヒブヒ」
会話にすらならないときもあるもんね。私がふざけすぎて。
「ブタみたい」って言われたら怒る人が大半だと思うけど、私の場合、「これはフリだな! よし、想像もしていないような面白い返しをして笑わせてやろう!」って、変なスイッチが入る。こういう発想だから、鋼メンタルなのかも……?
誰かが笑ってるのをみると、自分も幸せな気持ちになれるから、怒るよりも先に笑わせたくなっちゃうんだろうな。
レッツ・ポジティブ! 望月おと @mochizuki-010
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。レッツ・ポジティブ!の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます