第4話 疑問

 日に一度、側近以外の”ヤカラ”が皇帝に挨拶に来る。


 彼らは皆、緊張した面持ちで現れ、ドアが開くとまず目を見開き、その後うつむいたまま中へ入っていく。


 私は玉座の門番だ。

 そのせいか、皇帝に挨拶に行ったことは無いし、玉座の間に入ったこともない。ゆえに中でいったい何が起こっているのか分からない。


 彼らは挨拶を終え、ドアが閉まると決まってその場にへたり込み、気を失う。


 彼らはそのまま運ばれてしまうため、話を聞くこともできない。


 いったい、中では何が起こっているのだろうか?

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