第10話 ひろう

「おわったぁ〜…」溜息をつく。

肩と首を回して、目頭を抑える。

…わたし、24さいだよね?


「えみる、お疲れ様」

「あ、うん…」

同僚っぽい赤髪ショートの女の人に話しかけられた。

「どう?はかどった?」

「一応今日の分は終わったけど今週末までのやつはまだ…」

「あー、今回多いもんねぇ。がんばれ!」

「うん…」


わたしが疲れているのは仕事量だけが原因ではない。今みたいに話したことない人と話さないといけないからだ。しかもその人の年齢も名前も関係もわからない。

それはとてもストレスを感じるのだ。


「あー、もうかえりたい。」


何時に退勤すればいいのかすらわからない。

「そもそもどうしてこの仕事やってるのかな…」

思わず口に出た。


「木下、ちょっと」

メガネのおじさんに呼ばれた。


「はい…」

立ち上がろうとすると、足に力が入らなかった。

頭が痛い。世界が回るー。


………さすがに疲れた。


わたしはその場で倒れて、意識を失ったー。

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リンク。 四ノ宮 唯架 @piyu

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