明るい話、暗い話。


 とある方に聞かれて、そういえば意識していなかったなということがありました。


「作品を明るくするか、暗くするか」


 ええ? そんなこと考えたこともなかったよ?

 ハッピーエンドにしようとはしていた。だからって「明るい話にしないと」とか、考えないよね?


 うーむ。これは難問ぞ。

 いつも考えるのは、作品を書くにあたって「どう見せたいか」というところ。

 主人公がいて、そこにスポットライトを当てるんですよ。例えばかっこいい横顔を描くか、はたまた不細工な下から当てちゃうやつとか、角度によって見えかたって違うでしょ?

 そこで「かっこいい部分を見せたい」から書く。結果、明るい話になるかも?

「かっこいい部分を見せたいから不細工な部分もしっかり見せる」ように書いたら、暗い話になっちゃうかも。

 うん。そんな感じ。




 純文学って暗く感じます?

 私は作品によってだと思うんですよね。暗く感じたり、明るく感じたり。それぞれあるんじゃないかな。

 純文学の定義ってよく分からないけど、イメージは「人」を描いている感じ。だから綺麗な部分もドロドロな部分も、全部描いているように思えます。

 私はそういう勉強をしていなかったので、さっぱりです。でも嫌いじゃないです。

 難しいのは読めないので、読みやすいのばかりですが読んでいます。はい。




 さてさて。

 自分の書く作品の内容やキャラクターが「浅い」って言われたり感じたりしたことあります?

 うーん、読んでて浅いというか立体的じゃないなって思うことはあるかな。

 そこに人がいるんだけど、写真みたいな感じでよくわからない。めちゃくちゃ笑顔なんだけど、写真だけじゃわからないなぁみたいな作品。

 そういう時は「なんでその人笑顔なの?」って聞きます。そしたら「足元に犬がいるんです」って答えがあったりして。


 だったら、犬がいるって分かるようにもっとカメラをひいて撮ればいいのにって思いません?

 カメラの位置を変えたり増やしたりすればいいのになって。え? 思わない? そう?


 物事を立体的に捉える練習として、デッサンとかいいですよ。

 いやいや小説の話だからって言われるかもですけど、うまく書けないなって人におススメです。

 写実的に、立体的に、しっかりと対象を観察して描きます。そうすると影の部分にうっすらと光が入ってたり、なぜか赤のなかに青が混じってたりして、モノクロでどうやって表現するんだよみたいなイライラがすごい勢いで湧いてきます。

 んでね。思うんです。


「あ、これ、終わりが見えないやつだ」ってね。




 林檎ひとつ描くのだって、こんだけ四苦八苦するんですから。小説でキャラクターたちを動かすなんてまぁすごいことよくやるなって思います。

 ただデッサンで色々な角度から描くクセがつくと、物事もそうやって見るようになるんです。

 

 置いてある林檎の後ろには何も置いていないか。

 実は林檎が半分だったりしないか。

 虫食い林檎だったりしたりなんかしちゃったりして、とか。


 一方向からしか見ないなんて、つまらないなって思いません?

 ぜひ皆さんも、色々な角度から見て、楽しんで、創作ライフをエンジョイしてほしいなと思ったり。


 なんかしちゃったりなんかして。(しつこい)




 あ、創作落語っぽいやつ書こうとしてたのに、忘れてた。

 次回はそれにしようっと。

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