東の旅人

南の地方の中心地、インバの町には2人の旅人がいた



一人は小さな体の男のモウカン

一人は大きな体の女のナミ



小さな男は長い耳を持ち

自分の事をウサギ族といった

弓の扱いが得意であった



大きな女の方は短い三角耳があり

自分の事をオオカミ族だといった

槍の扱いが得意であった



彼らは、この大陸の人をキツネ族と呼び

すこし自分たちと違うが、多分、元は同じだと話した




2人は、もっと遠くの東の大陸からやってきたと話す

世界を見て回り、帰って話すのが仕事らしい




インバの町の様子が慌ただしい

人を集め、武器を集め、これから戦争をするようだ



モウカンとナミは南の領主であるモサカに面会を求めた

二人は伝えた

「戦争が始まるのですか?」

「それは、あまりよくありません」

「私の国も以前は戦争をしていました」

「・・・王様が変わるだけでなにも意味がない」

「壊れた家を直すのは民です」


小さな男と、大きな女を不思議そうに見てから

モサカは答える

「少し事情が違う、私の国には王様なんていない」

「相手がせめてくるんだ」

「仕方がない」


ナミは言った

「この国の戦争、よそから来た私達にできる事があるかもしれません」

「戦争を止めるための交渉役をさせてほしい」


モサカは答える

「ありがとう、旅人」

「でも、私たちは負けないんだ」

「山の国から、強力な武器を多く準備してもらった」



モサカは、2000人の兵士を集め戦地へむかっていった

みな鋼鉄で出来た槍をもっていた








しかし、しばらくしてモサカの軍は敗れたと連絡が入った

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