第8話 検討
「じゃあまず、最初に出た高山辺りを調べてみるさ」
「出発時間は何時ごろにします?」
「うーん、常滑を八時に出る感じぐらいが良いんじゃない?」
「えっと、名古屋でJRに乗り換えるとしてこれかな……高山に十五時二十五分着ですって。結構かかるんですね」
「その時間に着くと、高山ではどれぐらい遊べるのかなぁ?」
「うーんと帰りを検索してみますね……常滑に二十三時台までに帰ってこようと思ったら高山を十八時台には出ないといけないですね」
十五時台に着いて、十八時台には帰るという事は三時間ぐらいの滞在か。雪で遊ぶだけならそれぐらいでもいいのかな? でも少し短いような。
周りを見てみると先輩たちも悩んでいるようだった。
「じゃあ長野も調べてみるさ」
「長野の何処の駅を目的地にしますか?」
皆が副部長を見つめている。もう地理的な事は皆、副部長にゆだねてる感じだな。俺もだけど。
「わ、私が決めるの? そうねぇ……長野県なんだから“長野駅”でいいんじゃないかしら。松本駅の方が近いけれど雪がいっぱい降ってそうな事を考えると長野の方が可能性高そうな気がするわ」
「長野駅ですね……こっちも高山と同じぐらいで十五時台着です。ちなみに途中の松本駅でも十四時台です」
「どうします?」
皆、一様に考え込む顔になる。
「多数決にしない? 高山か、長野か、その他か」
「賛成!」
皆、手を挙げる。
「じゃあまず高山から」
あ……。
「全員一致で高山のようね」
「高山って一度行ってみたいと思っていたし」
「長野もいいけれど、同じぐらいの時間かかるんだったら高山かなと」
というわけで魔法部の冬休み旅行は高山に決まる。
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