第5話 変わらない物、変わる物
真美ちゃんを連れて、公園に着いた・・・
真美ちゃんが望んでいたあの公園に・・・
「ふみやくん」
「何?」
「これが・・・あの時の公園・・・」
「うん」
次の真美ちゃんの言葉はすでに頭にあった・・・
「全く変わってない・・・」
そうここだけは、全く変わっていない・・・
遊技施設も何もかも・・・
「でも、一か所だけ変わってるよ」
「どこ?」
「トイレ」
トイレを指差す・・・
「あっ、奇麗になってる。とても、清潔」
「便器も、洋式になってるよ。ウォシュレット」
「女子トイレも?」
「男子トイレがそうだから、多分ね」
「ふうん」
真美ちゃんは、感動していた・・・
子供の頃に遊んでいた場所が、殆ど変わらず残ってる・・・
これは、感動するだろう・・・
ただ遊戯施設のペンキがはげれば塗りなおしているが、それはわかるだろう・・・
「真美ちゃん、次はどこ行きたい?」
「ふみやくん、嫌じゃなかったの?」
「何が?」
「出かけるの・・・」
「女の子をエスコートしろって言ってでしょ」
「うん、男の子だね、えらいえらい」
頭をなでられた・・・
「じゃあ、行きたいところあるんだけどいい?」
「うん」
「学校」
「明日から行くでしょ?」
「下見」
「逆方向だから、少しかかるよ」
「平気」
こうして真美ちゃんを、学校へと連れて行った・・・
「うわ、ここも奇麗だね?新しい学校なの?」
「校舎はね。でも学校自体は、今年で100年かな・・・」
「制服は?」
「男女ともに、ブレザー」
「色は?」
「青」
「素敵だね」
真美ちゃんは、感動していた。
確かに新鮮だろう・・・
「でも、生徒の声が聞えないね、部活はないの?」
「ここは、日曜は休みなんだ・・・」
「ふみやくんは、何部?」
「帰宅部」
「入らないの?」
「うん」
真美ちゃんは、幼少の頃の僕を知っている・・・
なので、敢えて聞かないでくれた・・・
ありがたい・・・
「真美ちゃん、そろそろ帰ろうか・・・歓迎会仁行かないと」
「ありがとう。ふみやくん」
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