第4話 コーディネート

真美ちゃんの生活費は、全ておじさんとおばさんから、

既に、頂いているそうだ・・・


なので、当面は心配がないとのことだ・・・


ただ、雑用があっても、女の子にはさせられないので、

僕のパシリは、確定のようだ・・・


で・・・


真美ちゃんと二人で歩いている・・・

腕を組んで・・・

照れくさいが、真美ちゃんは平然としている・・・


こういうのが好きな女の子と、嫌いな女の子がいるが、

真美ちゃんは前者のようだ・・・


「この辺り、久しぶりに来たけど、変わったね」

「この辺は、ここ数年で発展したんだよ」

「ふうん、そうなんだ。時間を感じるね」

真美ちゃんは、寂しげだった・・・

子供の頃によく来ていた場所が、久しぶりに来たら変わってる。

僕でも、寂しくなるだろう・・・


「真美ちゃん、ほらあの建物」

「えっ」

僕は白い建物を指差す。

「あれはショッピングモールで、3年前にできたんだよ」

「奇麗だね、アパレルショップはある」

「もちろん」

「じゃあ、早速行こうか、ふみやくん」

「えっ」

「コーディネート」

忘れてた・・・


「あっ、財布・・・」

「大丈夫よ。おばさんからもらってる」

「そう・・・」

と言う事で、真美ちゃんにコーディネートしてもらった。


まあ、女の子にコーディネートしてもらうのも、悪くないな・・・

しかし、真美ちゃんはセンスがいい・・・


ただ願わくば、今は同級生に出会わないことを願った・・・

僕と真美ちゃんが通う事になる高校は、家から10分の近距離。


つまり、このショッピングモールからも、歩いて行ける。

ちなみに、真美ちゃんの歓迎会をするだろうレストランもこの中だ・


「真美ちゃん、次はどこ行きたい」

「じぁあ、あの公園に行きたいな」

「公園?」

「ほら、小さい頃によく遊んだ」

ピンと来た。


「わかった。行こう」

「うん。エスコートお願いね」

こうして、公園まで向かった。


「ふみやくん、残ってるよね?あの公園」

「残ってるよ」

「よかった」

その公園を見れば、真美ちゃんは驚くだろう・・・

別の意味で・・・



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