第24話-番外編 バレンタイン企画


黒成「やって来ました!バレンタイン企画!!【黒成タマのお料理教室】ーッ!」


仁「バレンタインといえば女子からの人気が丸わかりのイベントだな…男にとってはある意味で地獄だわ…」

黒成「それは貰いすぎという意味で地獄?それとも貰えなさすぎて地獄という意味?」

仁「どっちもだ。六花、お前はどう思う?」

六花「パンに味噌汁だけでいい(錯乱)」

火呂「あぁ、忘れかけてた六花の好物設定www」

六花「設定じゃない、美味いんだ()」


緋音「まぁ、今回はお料理教室なんだろ?何か作るんだろ?」

黒成「バレンタインデーだはんでな…

チョコを作ってもらう!!」

緋音「ca☆ca☆oから?」

黒成「なんでだよッ!!」


秋夜「でも、料理なんてほとんどした事ないですよ?」

鷹「たしかに、チョコなんて食べるだけだったし…」

黒成「お前らに料理ができるとは思えねえ…が、チョコを溶かして固めるだけならできるべ?」

仁「ひでぇな、なんか俺らが料理できないみたいに言うなよ、」

黒成「いや、だって……」

菅野「妹ちゃん?さっきから何も言ってないけど、どうかしたの?」

涙音「いや…あの……料理というか……お菓子作りは…………」

黒成「まぁ毎年の行事だし女子は料理もといお菓子作りは出来ると思うはんで、とっとと料理始めんぞ!!」


〜料理中〜

3分クッキングの音楽が延々と流れる室内。

???「延々とこの音楽…….脳内侵食が…洗脳される……3分クッキング…クッキング…?だ、ダメだ!!ら、らめぇぇぇ〜!頭の中がマヨネーズになっちゃいまひゅぅぅぅぅッ!!」

???「うわ〜ッ!!キ⚪︎ーピーが!!キュー⚪︎ーがぁぁぁ〜ッ!!⚪︎ューピーになっちゃうぅぅ〜!!」


黒成「さて、同じ音楽流され続げで発狂者が出たが…復活しちゅーし、全員出来だみたいだな」

※誰が発狂したかはご想像にお任せします。


仁「簡単だったな」

六花「おう☆」

緋音「久々の女子力だぜ!!」

鷹「(自信ないな…音楽が頭から離れない…)」

菅野「天災をナメるなよ!」

火呂「自信しかない!!」

涙音「(^p^)」


…………………


黒成「じゃあ期待の女子は後ほど!!

へば、仁がらな!『簡単だったな』って?」

\テッテレー☆/

黒成「?!(なんだこれは…)」


〜〜

金色に輝くコロッケ。衣がちょっと、いや、かなりギザギザしている。

〜〜


仁「自信作の『チョコ"殺気"(コロッケ)』だ。」

黒成「仁…1つ……聞いて、いいか?」

仁「なんだ」

黒成「コロッケなのは分かる…なのに何故…、衣の部分の黄金色から明らかに銀色が見え隠れしてるし、異様にギザギザしてるし、"コロッケ"の発音がおかしいんだ?」

仁「あぁ…なんだそんなことかよ、刃物を木っ端微塵にしたらなんか衣にするのに良さげでな」

黒成「そんなことじゃねぇ!殺す気かッ!!!」

仁「だからチョコ"殺気"(コロッケ)なんだって、

……食べるか?」

黒成「食べたくないし、死にたくない!!」

仁「安心しろ、口の中が傷だらけになるだけだ」

黒成「安心できるかッッッ!!」


黒成「…次は六花だ、頼む、仁よりマトモでいてくれ……」

六花「ほい」

\テッテレー☆/

黒成「おっ、これは期待できそu…」


〜〜

一見普通のトリュフチョコ。不思議なニオイがする。

〜〜


黒成「見た目は普通だが…このニオイ……」

六花「あぁ、味噌汁入れた」

黒成「やっぱりィ!なんで?!ねぇなんで?!なんで入れたの?!」

六花「味噌汁が2でチョコが1くらいの分量で…」

黒成「話聞いて?!てかなんでその分量でチョコが固まってるの?!」

六花「あぁ、緋音からゲランガムっていうの借りて入れたら固まった」

緋音「ホワァ?!それに使ったのぜ?!それは人が食べたらお腹壊すぜ?!」

六花「別にいいっしょ」

黒成「(ここには兵器を作る人しかいないのか…)」


黒成「次は火呂か…『自信しかない』って…はぁ……」

火呂「案ずるな黒成!限界突破してる俺様には自信しかない!!」

\テッテレー☆/

雄志「はぁ?!」


〜〜

実物大のチョコで出来た秋夜。すごくリアルだが、髪型がキ⚪︎ーピーちゃん風にねじり上げられている。

〜〜


火呂「スーパー秋夜だ。すげぇだろ」

黒成「いやすげぇけど、すげぇリアルだけど!!実物大の像作れる程チョコの量は無かっただろ?!しかもなんだこの秋夜な像が持ってる小ちゃいチョコは!?」

火呂「はっはっは、実はな……、秋夜にチョコ塗ったんだ。んで像が持ってる小ちゃいチョコは秋夜が作ったチョコだ。」

黒成「秋夜ぁぁぁーーッッッ!!」


黒成「なんか騒いでる後に忽然と消えたと思ったらぁぁぁーー!!」

全員「気づいてたんかーい!!」


黒成「次は緋音か…前半で疲れすぎて…あー、嫌な予感しかしない…頼む女子らしくあっt」

緋音「大丈夫だZE☆」

\テッテレー☆/

黒成「?!?!」


〜〜

めちゃくちゃリアルで真っ赤な心臓。周りに敷いてあるソースも真っ赤。リアルすぎて今にも動き出しそう。

〜〜


黒成「おえっ…」

緋音「どうしたぜ?」

黒成「これ、本物の心臓とかじゃねぇよな…?!」

緋音「チョコだぜ、キヒヒ」

黒成「いや、チョコでこんな赤色でないだろ!!」

緋音「普通に出たぜ?怪しいと思うなら食ってみなよ?」

黒成「いや…まぁいいか……」

どうにでもなーれ!!勢いで口に入れる。

黒成「ん?普通にチョコだ…中にクランベリーソースか?中身もリアルだけど甘さと酸味がちょうどいいというか……いや、さすがにリアル過ぎじゃ…」

緋音「だろー!綺麗な赤色出すために食紅と人の血肉いっぱい使って正解だったぜ!!」

黒成「うげぇッッッ!?」


黒成「さすがに疲れてきた…秋夜はチョコになってるから…次は鷹か」

鷹「ただのチョコだぞ(恐らく)」

\テッテレー☆/


〜〜

溶かしてカップに入れただけのチョコ。かなり冷たい気がする。

〜〜


黒成「本当にただのチョコだな…これは期待できる…食ってみてもいいか?」

鷹「(そういえば、3分クッキングのあの音楽で……)……どうぞ」

黒成「その間はなんだよ、って……かたっ…固いぞこれ!?(しかも口の中がピリピリする!!か、辛いのかこれ!!?)」

鷹「普通に冷蔵庫で冷やしただけなんだけどな…」

黒成「冷蔵庫?!お前もしかして上の扉に入れたのか?!」

鷹「あぁ、そうだが…」

黒成「そっちは冷凍庫だーっ!!カネをケチって一昔前の冷蔵庫用意したのがダメだったk……」

鷹「すまん間違えた」

黒成「いやてめぇワザとだろ!!」

鷹「そうだな、やはりこれはいじりが無いと面白みがないと思うのでな!あとここに置いてあったイチゴソース(デスソース)も入れておいたぞ」

黒成「どうりで辛いワケだね広瀬鷹くん💢」

鷹「さて、俺は避難するぜ」(能力使用)

黒成「おい待てゴルァ!!出てこい!!クッソ逃げやがった!後で覚えとけぇぇぇーーーーッッッ!!」


菅野「鷹も逃げた所で次は我輩だな!!」

黒成「お前はキケンなニオイがするからやめどぐ…」

菅野「ひでぇよ?!」

黒成「じゃあ…見るだけな」

菅野「ふははははは!!見るがいい天災のこのクオリティを!!」

\テッテレー☆/


〜〜

やけにクオリティの高いチョコケーキ。日々研究に明け暮れている性転換変態研究者が作ったとは思えないクオリティ。

〜〜


黒成「おぉ、なんだこのクオリティの高いチョコケーキは…」

菅野「くっくっく…我輩は料理の腕も世界一ィィィーッ!でお馴染みの(メイドちゃんが作った)我輩の自信作だ!」


(ま、すか……きこえ、ます、か…?今、あなたの頭の中に、直接呼びかけています。よく聞くのです、黒成。その、チョコケーキは、菅野特製メイドちゃんに、作らせたのです。もう一度言います、メイドちゃんに、作らせたのです……)


黒成「ふ…なるほど、メイドちゃんに作らせたのか……!」

菅野「な、ナニィ?!何故それをっ!?!」

黒成「秋夜が教えてくれたぞ」

菅野「な、いつの間に!?」

秋夜「中からペロペロしてたら普通に出られましたよ。『ボクは…、見ていましたのです。菅野が調理していると見せかけて裏でメイドちゃんが全ての糸を握っていたことを。ボクは、ボクは………!チョコで固められている間、ずっと、見ていましたのです!』(CV:ひぐらしのなく頃に 羽入)」

菅野「裏切ったなこのダラズゥ!!よくも!よくもォ!!お菓子作りが出来る研究熱心な男子!これで女子から人気が取れると思ったのにィィィ!」

仁「女子から人気の美男子とは思えない脱出の仕方だな、あと口にチョコ付いてんぞ、」

秋夜「あ、どうもです」

黒成「なんでもいいけど、ナノマシンであんな一時的な流行の会話を一方的にしてこないでくれる?」

秋夜「『流行のネタは嫌いですか?』(CV:ムスカ)」

黒成「その録音音声と合成音声やめろぉーッ!!!」


黒成「はぁ……じゃ、気を取り直して!

さて!次は期待の妹ちゃん!!どんなチョコが出てくるのか!!」

涙音「あの…溶かしただけなんですが……」


黒成「皆溶かしただけの調理だったし大丈夫大じょッ……?!」

仁「おい、どうした雄志…え………」

六花「おいおい、2人して何に驚いてんだよ、失礼だruゥオォッ?!」

菅野「ゑ?、ゑ?!ナニ?!」

秋夜「な、なんだコレっ…えっ」

鷹「ブフッwww!!!?(これ本当にチョコか?!)」

火呂「す、素晴らしいな…」

緋音「おぉ〜〜!」


\テッテレー☆/


〜〜

鍋から溢れ出るマグマ?のようなもの。暗黒物質【ダークマター】、恐ろしいチカラを感じる。

〜〜


黒成「な、何故だ…何故チョコを溶かしただけで、こんな…流動物でも固形物でもないドス黒い暗黒物質【ダークマター】が、出来上がるんず?」

涙音「なんででしょうね?」

緋音「あっはっはー、マイシスターはお菓子作りは特に苦手だもんなー!」

菅野「苦手の限度超えてない?」

涙音「『我がチカラ(というより怨念か何か)を込めた闇の果実を喰らうがいい!!』って感じですかね?」

黒成「……これ、食べなきゃダメ?」

仁「当たり前だろ、妹ちゃんのだぞ」

緋音「マイシスターが丹精込めて作ったんだ、食え」

黒成「やめっ、ちょっ、なんで皆で押さえ込mッッッ!やめッ!!」


ウボァー!!!!


黒成「……orz」

(今日は………疲れたな……)

そう、絶望する黒成であった。

軽い気持ちで始めた企画が、1発目でこんなにも疲れることになるとは思っても見なかった。

なんだろう口の中がもの凄く、騒がしい……

甘くて塩っぱくて辛くて……苦い?


黒成はその日一日中、布団から出てきませんでした。



おしまい

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遊部 でびる @Devil

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