第2話 四葉との出会い

「ちょっと待て、何がどうなってるんだ?」

「何がって、君が選んでくれたんじゃない?私を・・・」

「そうだけど・・・事情がよく飲み込めない。」

そう気が付いたら、こうなってた・・・

だめだ・・・完全に、寝ぼけていたようだ・・・


「でも、いきなりタメ口ですか?」

「これは、君の希望通りのはずよ」

「僕の?」

「私の一人称、二人称は君ね・・・それからタメ口など、

すべて君の入力により、私が選ばれたの?つまり、君の希望ね」

「で、君の名前は?」

「君がつけて?」

「僕が?」

「そういう決まり、可愛い名前じゃないと、ダメだぞ」

確かに僕には、こういうタイプがいいだろう・・・


「じゃあ、四葉(よつば)で・・・」

「うん、OK.えらいえらい」

簡単だったが、いいのか?


「ところで、四葉さん」

「さんもちゃんも、いいよ。呼び捨てで」

「わかった。」

「雅昭くんは、いくつ?」

「18歳・・・って、どうして僕の名を」

「入力したでしょ?こう呼ばれたいって・・・」

確かに、アンケートにあったな・・・

「女の子に、どう呼ばれていですか?」って・・・


「時に、四葉、君は何者?」

「バーチャルプログラム」

「即答だね」

「うん」

「じゃあ、モニターからは出れないんだね」

「うん、残念だけどね。(今は・・・)」

じゃあ、四葉が出来るのは、限られるな・・・


「念のために聞くけど・・・」

「何?」

「四葉が出来るのは何?」

「君の話相手、そして癒し」

「それだけ?」

「後、ウイルスが来たらこらしめる」

「それは、助かる」

ウィルスをこらしめてくれるということは、パソコンを正常に保てるということだ・・・


「でも、もしパソコンの電源を切ったら?」

「大丈夫よ。私はもう、君のパソコンにインストールされているよ」

「えっ」

「既に私のアイコンがあるから、そこをクリックすれば、いつでもあえるわ」

「そう」

ひとつ疑問があった。


「ところで、君の声は、誰?」

「この声は、私の地声よ。これも君が望んだこと」

科学の進歩も、ここまでくれば、末恐ろしい・・・

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