第8話 牛乳と卵とパン
地震後、牛乳(乳製品)と卵とパンが姿を消しました。
その他即席麺、レトルト、乾電池やカセットコンロ、冷凍食品にアイス、豆腐や納豆や生鮮食品、スポーツドリンクなどの飲料数種類もない。生活用品や米、ガソリンも品薄になり、スーパーやGSには長い列が出来ました。
今まで当たり前にあったものが無くなりました。それはワタクシのバイト先も例外ではありませんでした。
棚はがらがら、商品は入ってこない。
店は6日夜半から通電したけれど、17時間ほど停電していたため、冷蔵冷凍品は廃棄になりました。
売って欲しいというお客さんもけっこう来ましたが、本部からダメだと言われれば売れません。
泣く泣く処分しました。
厨房の冷蔵庫の中も例外なく廃棄になりました。店の一番の売りであるフライドチキンも作れない、参ったなあ。
いま作れるものはおにぎりと白飯です。
まずはご飯を炊きました。
少しして冷凍品配送が到着し、フライドポテトやからあげなどが作れるようになりました。パンも焼けます。
少ないアイテムですが、これが飛ぶように売れました。びっくり。
ひたすら米を炊いて握って、パン焼いて、揚げ物揚げました。忙しかった(笑)
それでも、店に来たお客さんが喜んで買って行ってくれるのを見てると、何だか嬉しいものです。
「作る仕事」してて良かったなーなんて、ちょっとだけ考えました。
別に、時給に割増つくわけじゃないんですけどね(笑)
こんな状態が2日ほど続いたあと、徐々に物が入るようになりました。
地震の6日後には牛乳も入荷し始め、卵やアイス、数種の惣菜や野菜なども棚に並びました。パンや飲料も選べる程度増えました。
何を買おうか迷えるのって、本当に幸せなことです。
地震以前に戻るまで、まだ時間がかかると思います。
降雪期までに戻るといいなあ。
さあ、今日も並んだ菓子パンを眺めてからおうちへ帰ろうっと。
(非常食類を買って今月お金がない……災害のときの現金てとても大切だった……)
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