第2話 社務所?

「で、みこ、まずはどこを掃除すれば」

「えっ、掃除?」

「だって掃除のバイトでしょ?」

「何も聞いてなかったの?」

「うん」

僕は詳しく話した・・・


「あの子、何もいってなかったのね」

「あの、失礼ですが、彼とはどういう御関係で」

「いとこよ。」

「いとこ?」

「うん」

どうりで、簡単に話を持ってきたわけだ・・・


「確かに、掃除もしてもらうけどね。それだけじゃないよ」

「と、いうと?」

みこは微笑んで答えた。


「詳しくは、社務所で話すね」

そう言われ、社務所に案内された・・・


僕はそこを見たとたんに、目が丸くなった」

「あの・・・ここ本当に社務所?」

「そうよ、何で?」

そこはどう見ても社務所には、見えなかった。


部屋がぬいぐるみであふれかえっていた。

「社務所に、ぬいぐるみなんておいていいの?」

「いいの、いいの、」

「・・・そう・・・」

それ以上は言えなかった。

その数は、少なくても100は超えている・・・


ただ、ひとつだけ気になった・・・


「ネコが、ないね・・・」

そう、ネコのぬいぐるみがなかった・・・

あの青い未来から来たロボットさえも・・・


「ネコはいいの」

「どうして?」

「だって・・・」

しばらくすると、社務所にネコが入ってきた。


「リン、追いで・・」

そい言われると、そのネコはみこに、駆け寄って行った・・・


みこは、そのリンとよんでいるネコを抱き上げた。

「私のペット。本物がいるんだから、ぬいぐるみはいらないでしょ?」


屁理屈なんだが、頷くしかなかった・・・


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