第4話 信じて裏切られて赦して

なぁ


ん?


人間ってさ、裏切るよな。


なんやねん、いきなり。


約束を百パーセント守れる人間はおらへんねん。人間、完璧じゃないから。

とういうことは、人間って信じられへんよな。

特に絶対なんて言葉は。


せやで。人は裏切る。

でもな、人間不信になったらあかんで。

人は裏切る。自分も裏切るやろ?

でもさ、信じてもらいたいやろ?

俺を信じてくれって言ったことあると思う。

その時、信じてくれへんかったら悲しくない?

でも、「分かった。信じるよ」って言われたら、感動するやん?愛やん?それって。

それでさ、信じても、裏切られたとしてもさ、その人を赦すねん。

それが一番大事なことやと思うで。

信じるのも愛、赦すのも愛やで。


赦すって俺、凄い難しいことやと思う。


せやな、多分、世界で一番難しいことやろな。

だから、人類の歴史は争いが絶えないねん。

人間がいる限り、争いはやまない。

その根源は赦せないことにある。

赦すっていうのはさ、世界で一番難しいことやかど、世界で一番大切なことやと思う。

人類に課せられた課題は「赦す」ってことやと思うよ。


なるほどなあ。

信じて、裏切られても、赦すか。


復讐しても、心の穴は埋まらない。

赦すことで、心に開いた穴が埋まると思う。


ええこというなお前。

お前凄いわ、やっぱ。


当たり前やん、俺を誰やと思ってんねん。

お前やぞ。


お前ほんまええやつやな。


当たり前やん、俺を誰やと思ってんねん。

お前やぞ。

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