第6話 最後の戦い
陸とファンクはとてつもないスピードで動き、お互いを翻弄する。もはや俺たちの目では追えないほどになっていた。
「どうしよう。私たち、これじゃあ何も出来ないよ、、、」
俺たち3人は戦いに介入できずに立ち尽くしていた。すると、無線機から藤々さんの声がした。
「今のお前たちなら出来る!あの過酷な訓練の日々を忘れたとは言わせないぞ!」
その後ろでカレンのすすり泣く声も聞こえた。
「そうだな、、、そうだよ、今の俺たちに出来ることをやろう!全力でな!」
俺は自分を含めた3人にはっぱをかけた。そこで俺たちは即席で作戦を練り始めた。
「ひそひそ、、、」
「ひそひそ、、、」
「かくかくしかじか、、、」
「よし、それで行こう!」
俺たちは極力、陸の邪魔にならないように加勢する算段を立てて、それを実行に移した。留無は下2本の触手を分離させ、俺にくっつけた。
「うおお!」
俺は訓練で空中浮遊するための技術を身につけていた。
「な、、、こいつが飛んだだと、、、!?」
秀人はそんな隙を見逃さなかった。
「うおお!」
秀人は一瞬止まったファンクに向かって細く、でも強力なレーザーを撃ち込んだ。その防御に手一杯の間に、留無は中2本の触手のレーザーを追加で撃ち込む。そして俺は長距離まで届く斬撃でファンクの右腕を切り落とした。
「ぐおおぉぉ!」
「今だ、陸!」
「りっくん、いっけえぇ!」
「頑張れ、陸!」
「陸、お前なら出来る!」
無線からもみんなの応援が聞こえてくる。例えそれが彼に届かないとしても、今の藤々陸にはみんなの期待に応えるだけの力がある!
「これで終わりだあぁ!」
次の瞬間、陸はファンクの頭を蹴りで吹き飛ばしていた。転がって止まるファンクの頭からは最期に「じゃあな、カレン、、、」と聞こえた。
「うおおおぉぉぉ!」
無線でみんなの歓声が聞こえる。ファンクとの戦いは、俺たち連合軍の勝利で幕を閉じたのであった。
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