第4話 日常の2コマ
俺たちは訓練漬けの毎日を送っていた。ある日シャワーを浴びていると、普段携帯している刀が手元にないのが不安になり、刀を近くに置いてシャワーを再開した。そんな様子を見かねて秀人は言った。
「お前なぁ、そんな事したら刀が錆びないか?もう少し気をつけろよな」
「悪い悪い、って言うかお前はいいよなぁ、自由自在にシャドウの力を使えて」
「まあ、確かに留無は自分の触手をしまったり出来ないし、お前は刀がないと戦えない。不自由ではある。だけどな、人には得手不得手があって当然だろう。俺のレーザー砲だって結構重いんだぜ、あれは振り回すだけで疲れるんだ。その上レーザーを撃つとかなり体力が消費されるんだよなぁ、これが」
「お前の言いたいことは分かった。ようは完璧な人間なんかいない、だから各々違う方法で努力しろってことだな?」
「おう、その通りだぜ!流石は俺の相棒!言いたいことが全部伝わるな!」
俺たちは仲が良いのだろう、それは藤々さんや留無とも同じだ。だけど秀人は特別なんだ。ずっと昔からの友達で親友とも呼べるだろう。お互い死なないように頑張ろうと決意を固めるのだった。
私は城々留無、一アイドルであり1人のシャドウでもある。今はシャドウとしての側面が強いかな。でもファンクとの戦いが終わったら、また思いっきりアイドル業に力を入れるんだ!そんな決意を胸に日々訓練に励んでいた、そんなある日、、、
「やあ、あんたは確か、、、」
カレンと名乗る少女が話しかけて来た。
「私は城々、城々留無だよ、よろしくねカレン!」
「おええぇぇ」
突然吐き出した。なんなんだ、この人は、、、!?自分のことをシャドウだと言ったり、メビルを作ったり、一体どんな人物なのだろう。私は少し興味が湧いた。
「ほらほらリラックスー、リラックスー」
私はカレンの背中を撫でていた。
「どうしたの、突然吐き出して。もしかして自己紹介の仕方が悪かったかな?もうちょっと工夫しないと、、、」
「いや、そうじゃない、そうじゃないんだ。これは全部私が悪いんだ、だから気にしないでくれ」
「そうは言われてもなぁ」
私は思い切って尋ねてみた。
「ねえカレン。私たちと会うまではどんな場所にいてどんな事をしていたの?」
「!」
数秒の沈黙の後、カレンは重い口を開いた。
「言えない、とてもじゃないが言えない、」
「絶対?」
「ああ、絶対だ」
「ふーん、そっかそっか。まあ無理して言わなくてもいいよ。友達同士でも秘密はあるものだからね」
「友達、、、?」
「そ、私とあなたは友達!ドューユーアンダースタン?」
「ああ、そうだな、、、!」
それ以来、カレンの表情は明るくなって、交流もさらに深いものになった。
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