第10話 とある少年の苦悩

10分ほど前、砂場と登たちが戦いを繰り広げていた頃、秀人とヒカルは一進一退の攻防を展開していた、、、


「ヒカル!どうしてだ!?あの時、俺たちに話しかけてきてくれたのも全て計算の内だって言うのか!?」

「ああ、そうだよ!そう言えば満足か!?」

「俺は正直嬉しかったんだぞ!人前に出てあんなに緊張していたお前が、勇気を出して放課後に話題を作ってくれたのがな!それなのになんで、、、!?」

「そうか、そんなに不思議か!?秀人、君になら話してやる、冥土の土産ってやつだな。僕は昔、孤児院の仲間をみんな1人のシャドウに殺されたんだ!」

「!」

「なんだよ驚いたか?シャドウはみんなそういう残酷で残忍な人間だってブライトにも言われたぞ!?」

「それは違う」

「何だって、、、!?」

「それは違うぞ、ヒカル。俺と登と登の父ちゃん、少なくともこの3人は、街の平和を脅かすメビルたちを倒すだけで、そんな酷いことはしない。多分だけどそのシャドウは例外ってやつだろうな!」

「、、、!」

「お前は既に人を殺したんだろう、そのシャドウに復讐する一環としてな。だけど、、、」

「、、、」

「俺はお前を許したい、いや、許す!その代わり、俺たちに力を貸してくれ!まだ倒さなきゃならない敵がいるんだ!」

「君は何を言って、、、」

「だあぁっ!!!」


秀人はヒカルの一瞬の隙を見逃さなかった。

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