第4話 忍び寄る影
私は砂場、普通の教師だ、そう、普通の、、、
「おい、お前聞いているのか!?お前だよ、おーまーえー!」
「はいっ、すみません。何でしたっけ?」
「人が真面目に話をしているというのに上の空とはいい度胸だな!恥を知れ!」
私は現在、俗に言うモンスターペアレントの対応に追われている。
「私の娘が体育の授業中に怪我をしたんだぞ!跡が残ったらどうしてくれるんだ!」
「はい、すみません。今後は十分に気をつけるので、、、」
体育の授業は私の管轄ではない。私は数学の教師だ。
「今後だと!?今話しているのは娘が!今!怪我をした事なんだぞ!ちゃんと聞いていたのか!?」
数時間後、私はようやく解放された。気分がずっと落ち込み、沈まない太陽は私を馬鹿にするようにキラキラしている。自宅の最寄りの駅を出、しばらく歩いたところで突然フードを被った人物から男性の声で話しかけられた。
「私はドクターブライト。お前、力が欲しくないか?」
「はい?」
突然のことで驚いた。ただでさえ疲れているのに、、、
「そう言う勧誘はお断りして、、、」
「毒を吐く親たちが憎くないか?」
「!」
ズバッと言い当てられて気が動転した。
「何でそれを、、、」
「御託はいい、今なら復讐できる力を、お前に渡してやる。さあ、どうする、、、?」
私はまともに回らない頭をフル回転、、、させる余裕もなく、その提案を受け入れた。
「ここは、、、?」
私はドクターブライトとやらについて行き、大きな飛行艇に乗り込んでいた。
「申し遅れた。改めて、私はドクターブライト。今、巷を賑わせている機械、メビルの頭領だ」
「なんだと、、、?」
だがそれを聞いても、あの人間たちに復讐するという決意は揺るがなかった。
「いい心がけだ。今後もその調子で頼むぞ」
「なあ、これから私はどうなるんだ?どうやって力を得る?」
「それはだな、、、」
するとブライトは自信満々に答えた。
「お前にメビルのパーツを移植する。そして人間を、いや、メビルをも凌駕する脅威的な存在、ヒューマノイドメビルとなるのだ!」
「ヒューマノイド、、、メビル、、、」
どうやら私は人間ではなくなるらしい、だが、悔いはない。目的のためならどんなことだってやってやる。
「お前は第二号だ。先輩を紹介してやる。おい、入れ!」
すると、なんとそこには転校生ヒカルの姿があった。
「おや、驚きました。まさかあなたが来るとは。先生が後輩に、、、くくっ、面白いですね」
私はヒューマノイドメビルになるための施術を受け、以降学校に出勤することはなくなった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます