第0部 第1話 永遠の40歳
空には沈まない太陽が上り、さんさんと俺たちを照らし出す。今日も相変わらずの快晴、心地よい天気だ。
「ふんっ!」
俺は自宅の無駄に広い庭で父親から刀の稽古をつけてもらっていた。
「はっ!」
「違う違う、こうだよこうっ!」
「父さん、それじゃ分からないよ、もうちょっと具体的に、、、」
父さんは歳を取らない。少なくとも俺が生まれた時から見た目が少しも変わっていない、40歳のままなのだ。そんなことから周りからは君悪がられ、忌避されている。ちなみに母親は俺を産んですぐに死んだらしい。だから、母親に関する記憶は全くない。
「登!もっと、こんな感じで、、、!」
身振り手振りを加えるが、何を言いたいかはてんで分からなかった。
「おーい!登と父ちゃん!おはようー!」
そんな中、親友の左撃多秀人がやって来た。
「おお、秀人じゃないか。お前からも登に何か言ってやれ!お前確か剣道得意だったよな?」
「ええ、いやあ、俺から教えられる事なんて何も、、、」
秀人は困っていた。いつも通りの光景だった。
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