第3話 贖罪
私たちは、ここ第4集落にいる別の人間の話も聞いていた。
「こんにちは、そこの少年」
私は1人の少年に話しかけた。
「お?新入りか、歓迎するぜ!」
「ああ、いや、まあ、そんな感じか」
私はどこに行っても歓迎されるらしい。まあ、情報収集できるに越したことはない。
「俺は照だ!よろしくな!」
「よろしく、照」
私は必死に罪悪感を抑えていた。自らの手で殺した人間が目の前にいる。吐き気もした。
「う、うぇぇ」
「おい、大丈夫か?うちに寄ってけよ」
私は促されるまま彼の家に立ち寄った。
「あら、噂になってる迷子のお二方?ようこそ我が家へ」
「あ、あぁ、よろしく、ちなみにあんたの名前は、、、」
私は吐き気を催しながら、おそらく悪化するであろう返しを予想しながら質問した。
「私は城々留無。よろしくね」
その少女は私がかつて利用していた人物、だった。
「おぇぇ、、、」
「あら、大丈夫、、、じゃなさそうね。、、、」
「いや、問題ない。ここ最近はいつもこんな感じだ」
「そう?ならいいけど」
フェザーは私の背中を撫でながら話を本題に戻す。
「ここに藤々陸という人間はいないか?」
だが城々と照は口を揃えてそんな人間はいないと言う。
「痛っ、、、!」と城々は突然うずくまった
「おいあんまり無理するんじゃないぞ。背中の毒がまだ痛むか?」と照。
「毒?」
「ああ、なんだかよく分からないが、彼女は背中が毒に侵されているんだ。だから定期的に薬を服用しないといけないんだ」
私たちは2人に軽く会釈をして別れた。そして別の集落にも赴いた。
そこでも私たちは歓迎された。その第7集落では新垣登という刀の魅力に取り憑かれた青年と、左撃多秀人という左腕に重い障害がある青年がいた。
私たちはいくつかある集落を全て回り、その道中で私は口を開いた。
「フェザー、やっぱり、私、、、」
「お前に同情するつもりはない、だから、あえて言おう。お前のやりたい事をしろ、とな」
「、、、!ああ、、、!」
私は気分が明るくなっていくのが分かった。それと同時に一つの仮説を立ててみた。
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