第13話 気になるあの子
ファンクの実質的な討伐から数日経ち、機械技師の照や医者のスミスのお陰もあって、俺の体の一部となったメビルのパーツも少しずつ体に馴染んでいた。その頃の俺たちはというと、、、
「次はファンクに教えられた城々留無の座標に行くんだな!?」
「まあ、無理せず行こうぜ。ファンクのときみたいになるのはごめんだしな!」
レジスタンスはうって変わって、次の任務の話題で持ちきりだった。
「なにせ、俺は留無ちゃんの大ファンだったしな!仲間になってくれるかもって思うと今からワクワクだぜ!」
そうか、城々はアイドルだったんだもんな、それも結構人気の。顔見知りだったのは俺と照くらいか。
「おい、陸!お前、留無ちゃんと仲良かったんだよな!どんな子だったのか教えてくれよ」
城々のファンを自称するメンバーに突然話題を振られた。
「ああ、でも勉強教えてやるくらいの仲だったけどな」
それを聞くと彼は
「いいなぁ、俺も留無ちゃんとお近づきになりてぇなぁ」
と返す。俺は特に城々のことをアイドルや異性として意識したことはない、断じてない。ただのクラスメイトでしかなかった。だから、彼らファンにとって自分が恵まれた立場になっていたのを理解するのに少し手間取った。
「まあ、仲間になってくれるといいな」
と俺は言った。それに対しファンの男は
「あの美声を生で聞けると思うと興奮して夜しか眠れないぜ!」
と返した。俺はシャドウとしての戦力を期待したんだがな。少し彼らとはズレているらしい。そんな会話をしている内に、城々留無が潜む施設に到着していた。
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